歌誌『塔』8月号は、特集・河野裕子没後十年。ジュンク堂書店池袋本店などでも一般販売されていますので、ご興味の方はぜひ。
8月号掲載作品から。
p.162
梶野さんの一連から。
ケネディが大統領になった年ガガーリンが飛び九ちゃん上を向く 梶野敬二
結句〈九ちゃん上を向く〉の飄々とした面白さは梶野さんならではの巧さ。
p.163
青垣さんの一連から。
まだ君にとっては他人に見えるらし 鏡の自分に笑っているけど 青垣美和
まだ非常に幼いお子さんを愛情深い眼差しで詠まれた一首か。口語体〈いるけど〉がここでは巧くはまっていて、作中主体の温かい心情が読み手によく伝わってくる。
今朝は、目が覚めると、チェロとオーケストラの『ラプソディ』が聴こえた。
あらかじめいつ休めるかわからない人間にはどこかの日時に予約がとれても行かれる保証がない来館予約抽選システムは実に不便。ために、国会図書館へ調べにさっぱり行かれない。それを曾祖父の日記の解読の手つかずの言い訳にしている自分がいる。さらに嫌になる。精神悪化の悪循環。困ったことだ。