鈴木 油彩(F20号ー727×606の大作です)
大竹です。今回ご紹介させて頂くのは鈴木さんの油彩の作品です。最初は小さいキャンバスで描かれていましたが、これは大きな画面で描いた方が良いと、改めて30号という大きなキャンバスで制作されています。
子供達のモデルはお孫さん(一番おチビちゃん)とご近所のお友達との事。コロナが少しおさまって来た頃の場面だそうです。外出するにも感染の不安が付き纏い、顔には常にマスクで息苦しさを覚える毎日が続く中で、子供たちが楽しげに地面に転がっている姿は暗い気持ちを吹き飛ばしてくれますね。この子達がこんな笑顔でいられるなら、この先もきっとなんとかなるんだろう!と、そういった希望さえ芽生えてくるような気がします。下敷きになっている青い服の子なんて、マスクに隠れているのにその下には弾けるような笑顔がある事がよく伝わってきます。色作りも何度も繰り返されたのでしょう、地面には様々な色が組み込まれています。子供達の落書きの電車の出発点は暗く淀み、線路の向かう先は明るくなっています。子供達も表情から体の捻れまでも良く観察されていますね!楽しく遊んでいるうちに、もつれて地面に転がってしっちゃかめっちゃかになってしまうのもまた楽しい!というこのシーンに至るまでの動きも予想させてくれます。小さな丸みを帯びた靴も子供らしくて可愛いですね。
私はこの作品を観ていると、なんだかこの先やりたい事や行ってみたい場所がいつくも浮かんできます。そうした事を考えている時は、実際に行動している時よりも楽しく、明るい気持ちになりませんか?先の不安で暗い気持ちになった時は、またコチラの作品を観に来ようと思います。