杉田 透明水彩
こんにちは。岩田です。
少し肌寒い日を感じる季節になりました。
本日は、土曜午前クラスに在籍の杉田さんの作品をご紹介します。
人が存在する風景を描かれることが多い杉田さん。こちら2点も外国の風景を選んで透明水彩で描きました。
左の作品は、手前から奥に向かって緩やかな下り坂が続いていく風景を描いたもの。国はどこでしょうか、石作りの壁の建物が並んでいます。
道路に落ちた陰の世界から徐々に日向の世界へ鮮やかな色の車が走っていきます。
陰の中、微妙な変化を見せるアスファルト、赤茶色の建物などのしっとりとした色使いに対して、日射しを受けた壁のカラっとした軽やかな色が絶妙な絵のバランスを作り上げています。
そして右手の作品の石畳のスロープや壁にも、その質感を感じさせつつ同系色の中に微細な変化を付けているのです。
元になる画像を特に大きく変えたり、演出しようとするわけでなく、出来るだけありのままにその印象を刻みたい。
そうした対象を素直に捉えようとする気持ちを大切に描かれた作品です。