黒木 透明水彩
大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、黒木さんの水彩画です。以前より描かれていた鳥シリーズの3作目(1枚目はこちら、2枚目はこちら)は孔雀!異性を惹きつける豪華な飾り羽は、異種族である我々人間をも魅了する輝きを放っていますね。その存在感、なんと神々しいのでしょう!まるで後光を纏っているかのようです。
目玉のような模様や、鱗のようにびっしりと重なった羽も細かく丁寧に描写されています。見る角度によって変化する羽の色合いを、よく観察し1枚の絵の中に描かれています。また、中央にすっと伸びる胴体の深い青色は、水彩を幾重にも塗り重ねて作られたのでしょう。見れば見るほど吸い込まれそうな藍色ですね!透明水彩の発色の良さを存分に活かして描かれています。黄色と青は色相環の補色の関係にありますから、お互いの色をより一層引き立てあいます。
そして何よりも、気品溢れる孔雀の顔にウットリしてしまいますね。顔はより一層細やかに、気合を入れて描かれているのが伝わってきます。嘴の凹凸、頭に密集している羽、アイラインのような白い模様…全てを余す事なく描写してやろうという気概をも感じられます。黒木さんの鳥への愛から成せる力なのでしょう。
改題材となった鳥達の魅力を、再認識させてくれるような作品だと思います。今後の鳥シリーズも楽しみにしております!