ナツメです。小原先生とサヤカ先生に続き、小学生クラスの球体関節人形の作り方についてご紹介します。昨日までの記事は肉付けまでの説明でしたので本日は着彩から!
①絵の具で着彩
骨組みや肉付けで動かすための土台が出来たら、設計図を元に着彩します。パーツごとに色をつけ、顔や模様も描き足していきます。今まで白かった人形に色がつくと命が吹き込まれたように一気に見栄えがします!ここまで来ると段々と完成が見えてきて手早く作業したくなりますが、下の粘土の色が見えないように隙間なく塗りましょう。今回はタミヤのラッカー塗料を数色用意して、ロボっぽい銀や鈍色・蛍光色の模様も付けられるようにしました。戦車などの塗装技法「ウェザリング(風化した汚れ)」という汚し塗装の絵具も揃えていましたが、子どもにエイジング(経時)の良さは伝わらず、130人誰も使いませんでした。
しかしここでも難関が…絵具をべったり塗り過ぎ、関節のところまで垂れたり付いてしまうと、固まってしまいます。絵具には支持体に定着させる為の糊が含まれていますが、それが球体を接着してしまうのです。絵具が乾いてから無理に動かそうとして、ぽっきり折れてしまう子が続出…
②パーツを増やして完成度を上げる
自由に着彩だ!とは言っても、元の形は変わらないので塗るだけでは限界があります。豪華にしたいからと言って絵の具を塗りすぎてしまうと、色が多くて見づらくなったり、絵の具同士が混ざってせっかく綺麗に塗った色が台無しになってしまいます。そこで、余った粘土で作ったトゲやツノ、爪などのパーツを足して形のクオリティをあげました。他にも色画用紙で羽や武器を作り足すなど、理想の人形に近付けました!
以上で完成です。自分の設計した人形を実際に動かすことができると楽しいですよね。家でもポーズを変えてみたりして遊んで下さい。
私がミオスの小学生クラスに在籍している頃は、木材とヒートン・凧糸で『操り人形』を作るカリキュラムがあったのですが、関節パーツのような部品が手頃に買える時代になり、できることもグレードアップしているなと感じました。
今回制作した人形たちは9月の展覧会で一堂に会する予定なのでぜひ会いに来て下さいね!