駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

脳神経を痺れさせるアレルギー

2017年08月25日 | 政治経済

              

 多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いに支え合う社会。自由競争や自己責任だけではうまくいかないときのために政治がある。

 これは極めて妥当な主張だと思う。道徳の教科書に載っていてもおかしくない気がする。今の道徳教育の内容を知らないが、こうした考え方は教えないのだろうか、機能的で優秀ミスは少ないけれども教育者らしくない林大臣に聞いてみたい。

 病気はそれこそ万病と言われるほどあるが、その中でアレルギーが原因のものは数多い。政治の世界にもアレルギーがあるようで、その最たるものが共産党アレルギーだろう。AIも共産党を毛嫌いするらしいので、本質的で根深い問題のようだが、これはアレルギーというよりは実体験に基づいた離反で、アレルギーではないようだ。

 正確には日本共産党アレルギーと表現すべきで、共産まで行かず共ぐらいでアレルギー反応を起こす政治家が結構居るようだ。日本共産党がどういう組織でどういう主張をしているか一般的なことしか知らないが、結構まともな主張もあるように思う。本尊が違うけれども公明共産は公明自民よりも主張に類似点は多いようにも見える。

 非自民反安倍で自公に負けない選挙協力というのは分からないでもない。連立政権を目指さない所が筋が通らないと言えば通らないが、それでも非自民を結集というのは相当現実を踏まえた妥協だと思う。不思議なことは清濁併せ呑む傾向のある議員の方がここではそうでもないのが不思議だ、党を捨てた勢力に甘く、党間の協力を申し出る勢力に厳しいというのはアレルギー反応でなければ説明できない。政治家のアレルギーは脳味噌まで痺れさせる難病のようだ。

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一度は言ってみたい?

2017年08月24日 | 診療

   

  この数年わずかだが電車が混むようになり最初から座れることは減った。私は自分では七十過ぎには見えないと勝手に思っているのだが、今朝電車が最初の駅に近づいたら、腰の辺りをトントンと叩く人が居た。振り返ると八十前後の老婦人で、次の駅で降りるから私に座れと合図をしてくれたのだ。どうもと会釈をして座らせて貰ったのだが、ラッキーと思いながまさか同年輩と思われたのではないだろうなとちょっと複雑な気もした。

 診察をしていると時々雑念が浮かぶ。患者さんの中には平熱が低いと主張される方が時々居られる。ほとんどが女性だ。つまり六度五分でも熱があるというわけで、いつもは五度三分しかないから、私としては熱っぽくて大変とおっしゃりたいのだ。そこで一言、爬虫類みたいですねとか蛇や蛙みたいだねと言いたくなるのだが、一度も口に出したことはない。猫が低体温なら、猫みたいですねと言えるのだが残念。猫みたいと言われて怒る女性はまずいないだろう。そうなのよと、全然ペルシャ猫に似ていない女性に、調子に乗られても困るが。

 残念ながら低体温を主張される女性には、爬虫類と言われて平気そうな人は居ない。女性は外見に敏感な人が多いから、滅多なことは言えない。それくらいのことは長く生きてきたから承知している。と言いながら何度か失敗している。親子で掛かられている若い女性についうっかり「お父さんに似ていらっしゃいますね」と言ってしまい。「私、あんな人に似ていませんと」。と睨まれたことがある。以降、ちょとトドに似た父親は受診されるが、お嬢さんは受診されなくなった。否、愛嬌のある可愛いトドですよとフォロウしても駄目に決まっている。もう二十年以上前のことで、以後診察室では口は慎んでいる。尤も中には自ら今年の夏はトドになった気分などとおっしゃる女性も居られるので、相手を見て軽口を叩くこともある。

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反町vs近藤

2017年08月23日 | 人物、男

 

 BSのニュース番組をよく見る。8チャンネルのプライムニュースは二時間の長丁場で比較的バランスが取れているのでしばしば見てきた。誰がどのような人選テーマ選択をしているのか知らないが、最近はプライムニュースの視点というものがあると感じている。人は見かけが八割?とか言うが、司会の反町氏は失礼ながら知識も豊富で見かけによらず鋭く頭の回転も速いのだが、体質的にジャーナリストというよりは企業戦士のようで、理想よりも現実的で経済的な側面を重視する傾向があるようだ。芸術文化志向は乏しいようで、ビフテキとフルボディの赤ワインがお好きのように見える?。

 それに比べると真相ニュースの近藤氏はジャーナリスト感覚に優れ、素人が聞きたい所を率直に尋ねてくれる。中々勇敢だと思う。大御所には青臭いところがあるので嫌がられるかもしれないが、私は新しい期待できるキャスターだと見ている。知識と頭の回転ではやや反町氏に軍配が上がるかも知れないが、質問が肝を外さないところでは優っているのではと思う。焼き鳥にビールで何時間も議論しそうな印象がある?。

 真相ニュースの方は見た回数がプライムニュースの十分の一程度なので、的外れな感想かも知れない。まあ、それでもプディングの味が分かるほどは見ている。

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民進党の病気を診る

2017年08月22日 | 町医者診言

          

 民進党の病気は病膏肓に入っていると見られている。今回の党首選は回復へのきっかけになるだろうか。枝野前原の理念の差はマスコミが報ずるほど大きくない。性格というか育ちというか、気質の違いが一番大きいと思う。

 唯、支持者にはかなりの違いがあるようだ。とにかく民進党にはさほどの才覚能力もないのに俺の考えという議員が多過ぎる。それが、揚げ足取りを専門にするハイエナの格好の餌食になっている。

 果たして前原さんは豹変できただろうか。ぎりぎりになって、ひ弱さが出てきているようで少し心配だ。民進党を捨てた人物とは一線を画すべきだ。去る者は追わず来るものは拒まず、**新党には来れば拒まずであって寄ることがあってはならない。支持者の引き倒しにそれは違うと言えるかが鍵だ。

 枝野さんは冷静論理的で筋の通った考えの持ち主だが、それを理解しようとしない人達から毛嫌いされる傾向がある。理想や自由にアレルギーを持つ人達はどういうものか敵愾心が強く、話を聴かず内容を理解しないで攻撃する。どれだけの民進党員が筋が通っている枝野さんの主張を理解してくれるかが鍵だ。

 いずれにしても選ばれた党首を両支持者がどれほど党首として対応できるか、選ばれた党首が選ばれなかった相手の主張を組み入れることができるかが鍵だろう。綺麗ごとでは済まない世の中、権力という引力と蜜で結束する与党と同じように非自民反安倍で結束するのは現実的のように見える。日和見のマスコミに負けない国民全体への発信力を持つ必要があると申し上げたい。

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休めなかった休日

2017年08月21日 | 診療

 

 昨日一昨日と末期がんの患者さんの様態が悪く電話が五回往診が三回(深夜に二回)あり、十分には休めなかった。結局、今朝午前三時に亡くなった。個人差はあるだろうが、こうした往診は六十歳くらいまでだなあと感じている。

 それでも多分もう少し続けることになるだろう。別に感謝されたくて往診しているわけではないが、亡くなったKさんの家族は感じがよく医者を医者として扱ってくれる丁重な人たちだった。Kさん宅は失礼ながら川端の陋屋で薄暗く、掃除もあまり行き届いていなかった。当初、これで在宅治療が大丈夫だろうかと危惧したのだが、奥さんは実直な人で手が良く動き息子も娘さんも父親を心遣いながら、別れを受け入れる覚悟はできていたようだった。訪問看護師も有能でフットワークの良い人でほとんど毎日のように患者宅に足を運び、状況を報告し、指示を仰いできた。

 駆け付けた家族の履物が並ぶ玄関で、こんな時間にありがとうございましたと赤い目でお礼を言われると在宅で看取れて良かったなと思えた。

 豊田真由子さんに一年ほど第一線で訪問看護師をしてもらえば、考えが少し変わるかもしれない。「何よこの汚い家」と怒鳴りつけられても、精一杯働きながらそうした家で暮らす人が大勢居られるのだ。決して自己責任などではない。

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