駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

美人を楽しむ

2017年08月19日 | 映画

        

  美人ではないけれどエマ トンプソンが好きで、彼女の出ている映画だと見たいと思うのだが、筋金入りというわけではなく随分見逃している。エマトンプソンが実際にそうした人かどうか知らないが、一寸控えめで賢いのにその魅力が気付かれず縁遠いといった役どころが多い。英国的?でアメリカにはこうしたタイプの女性はいないのではないかと思う。

 どういうわけか還暦を過ぎた、ブログを書き始めた時期に一致するのだが、頃から小説と映画に再び親しむようになった。年に15本くらい見るから、まあそこそこの映画ファンと言えると思う。重きを置く比重は作品と俳優で七対三くらいの所だろう。本物の映画鑑賞家はこれに監督が加わり、その比重が大きいようだが、自分は監督で映画を見ることは少ない。正直、監督を選ぶほどの知識もないし、違いもさほどは分からない。

 映画、小説もそうだが、の世間的な評価と自分の感覚はちょっとずれており、世評が高くても詰まらないと思うことが時々ある。逆に思わぬ拾いものもある。

 たまたま時間があって映画でもという時は女優で選ぶことが多い。美人は見飽きない。唯、写真とスクリーンでは印象が違うこともあるので、ちょっとがっかりもある。不思議なことに女優だけでなく実人物でもそうなのだが、役どころや人柄で魅力的に見えてくることがあり、作品だけでなく俳優にも拾いものがある。

 最近ではルイーズ・ブルゴワゾンとソン・イェジンという女優に出会し、楽しんだ。美人は何をしてもどこから見ても美人なのが凄い。尤も、そうでなくては美人と言わない。

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前期高齢男子会

2017年08月18日 | 人生

    

 同年輩の友人二人と久しぶりに会食した。我々の年齢なら和食ですねということで鄙には稀な京都東京に劣らない美味しい店に集合したのだが、いつの間にか畳の部屋で椅子席になっていた。年に一度くらいだがもう二十年以上通っている馴染みの店だ。「皆さん、お座敷だと座るのが大変とおっしゃって」と女将が説明してくれた。成程、時代の流れ、座り馴れているはずの高齢者も腰や膝に痛みを抱える人が増えたのだ。

 M君は男性宿痾の疾患で半年前に手術をし経過良好ということだが、アルコールは控えているとのことで乾杯でビールを一口飲んだだけだった。以前は酒なんて水みたいなもんだ、なんでこんなものでみんな酔うのか不思議だという酒豪だったのだが、今はそこそこのN君と弱い私二人がビール二本で出来上がるのをニコニコ笑って見ていた。

 高齢者の通例でこの頃の若い者は心配とかそろそろ引退の用意とかという話になった。子供を叱れない親、親を指導できない教師・・。一致したのは鉄は熱いうちに打てで、子供は小さい時に叱らなければ駄目、中学高校になってからでは叱り切れない。駄目なことは駄目というのは理屈じゃあない、幼い時に叩き込まないといけないということになったが、なんだか手遅れの感じもする。教師にも手厳しく、教師には駄目な患者が多いという結論になった、私は半ば賛成。

 N君は二年前に往診はやめ、往診が必要な患者さんは往診専門医に紹介するようにしたという。私にも、往診は大変だからやめた方がいいよとアドバイスしてくれた。私はまだ、長く診た患者さんは最後までという感覚があり、踏み切れていない。どうしたものか迷っている。

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小さい夏休みに大きな買い物

2017年08月17日 | 小験

 

 今年は諸般の事情で夏休みらしい夏休みが取れず、今日からまた仕事をしなければならない。仕事人には休息が不可欠で、高齢者にはより一層のことと感じている。今年の夏休みは良い映画を二本ばかり見、東京へ出て今話題の大塚家具でかなりの買い物をしてお終いだった。

 大塚家具は親子喧嘩のせいか赤字で苦戦中のようだが、お嬢さんの店も父親の路線を相当引き継いだ接客をしていた。プロの知識のある店員が付いて、たまたま良い店員だったのか、三時間近く付かず離れずの程よい対応をしてくれ、満足な買い物ができた。

 会社は赤字で社長にはおそらく相当のプレッシャーがかかり、週刊誌的には口さがない見出しが出ていたが、一生ものの家具を買う店はこうした対応が良いように思った。経営の立て直しは難しいとは思うが社員に能力と自覚があるようなので、ゆっくりと復活してゆくのではないかと診立てた。

 イラつく有能な女性上司に、ひとつアドバイスをしたい、馬鹿ではなく阿保と言うたら宜しいと。「お前は馬鹿か」では立つ瀬がない。「あんたは阿保か」なら「すんません」という返事もできる。ハサミは使いようでっせ。

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専門職の実力を測る

2017年08月14日 | 世の中

                     

 なんだか、甲子園に相応しい夏らしい夏日が少ない。一寸涼しいのはよいが、今日もどんよりと曇っている。今週一杯こうした天気が続きそうで嬉しくない。多少暑くても夏空が恋しい。

 私のような第一線で働く内科系の臨床医は自分の手に負えない病気や病態の患者さんを専門医へ紹介している。それは慢性疾患や日常急性疾患の診療と同じように重要な仕事だ。今は誰でも車のある時代だから半径十キロ程度が紹介範囲だが、症例によってはもっと遠方へも紹介する。当地の医師会員になって三十五年になるし、勉強会講演会病院へしょっちゅう顔を出しているから、何処の病院が何処の誰がこの病気を診るのに適しているかを熟知している。

 言うまでもないことだが、医師の実力には微妙な差があるし病院にも特徴がある。それを知っていることは私の医師として仕事の一部だ。これは医師としてよりも院長の経営者としての実力なのだろうが、病院の場合は設備力もものを言う。

 医師の能力は一元的なものではなく知識技能判断力理解力人間性など総合的なもので、この患者さんにはこの医師が良さそうだと判断させて頂いている。こうした知識は私の財産であり医師としての能力の一部だと思っている。患者さんは私のそうした能力を含めて私を評価していると思う。

 弁膜症ならS病院のT先生やMu先生、胆石胆嚢炎ならN病院のMo先生、S病院のK先生など・・、患者さんに適切な専門医を紹介している。例外だが、単に威張っているから嫌と言うのでX先生から秘かにMu先生に回したこともある。

 複雑難解な世の中、一般人には分かりにくい専門職の実力を適切に評価するために色々な分野に評論家というものが存在するようになった。尤も中には怪しげな胡麻擂り紐付き評論家も居るようだから要注意だが。これは私の持論だが、政治家は専門職のようでも、誰しもが目をこらせば直に評価できる存在と考えている。少なくとも何をしてきたか、なんと言ってきたかを思い起こせば、ある程度の評価はできると思う。

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間違いはあるものだが

2017年08月13日 | 診療

   

 昨夜、友人と四人で会食をした。四人で十品くらい頼んだと思うが、Kさんの天麩羅定食だけが中々出てこない。「遅いよ」と催促すると、注文端子を確認していた仲居が正直というか粗忽というか、「オーダーが抜けてました。直ぐ作りますから、申し訳ありません」と厨房へ飛んで行った。どういうものか、こういう時は食べるのが遅い人の注文が遅れる、別に急いでいるわけではないので、さほど困りはしないが、Kさんはみんなが食べているのにアボガドサラダだけでは腹が減っただろう。勘定の時には女将が最敬礼で謝ってくれたが、それだけだ。レストランや料理屋での注文間違いは結構あり、頼んだのと違ったものが出てきたりする。これ違うよと言うと直ぐ作り直しますと言ってくるが、まあいいやと食べてしまうこともある。こうしたミスをするのは大抵アルバイトや新入りだ。聞き直しや確認をしないでオーダーを通してしまうのだ。忙しい慣れないのは分かるが困る。

 医者としては料理屋はいいなあ?と思う。診療ではオーダー抜けたり間違ったりしたら大変だ。三重のチェックをしているから、間違うことはゼロに近いが、完全にゼロにはできない。十年に一度くらい間違うことがある。抜けの方はもう少し頻度が多く年に一二度あるかもしれない。追加でフォロウさせて貰っている。

 間違いを防ぐこつは観察し考えること、複数の目で見ることだ。変だと思ったら、流さないで確認するように言っている。私にも看護師や受付薬局から、二三日に一度は確認が入る。キーボードの入力ミスが一番多く、三錠を朝夕食後服用などと辻褄が合わない場合が多い。

 未だ大丈夫と思うが、こうしたミスが増えれば引き際だと肝に銘じている。

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