今朝は小雨が降っていた。もう舗道には桜の花びらが散らばっている。桜は咲いたなと思うと散り始める。日本人は古来その潔さ儚さを愛でてきたのだろう。
桜の写真には青空が背景の物が多いけれども実際には今の季節は曇天の方が多い。小雨や曇天の下で桜を横目で見ながら、団子や田楽を食べて、短い春休みを過ごしたような記憶がある。
太平洋を挟んでチリで地震があったので津波の警戒警報が出ている。どうもちょっと大げさな気がする。ハワイやガラパゴスなど太平洋の島々からの情報や衛星を使えば、大きな津波ではないと予測できるはずだ。三年前の大津波の記憶から、過大な警報になっていはしないか。
こうした警報が二十センチ程度の潮位の変化で終わると、警報を過小評価する心性が生まれてくる。かなり正確に予想できるのだから、それに対応した警報を出すといい。マスコミが少しでも被害が出れば警報が不十分と叩こうと手ぐすね引いているからといって、膾を吹くことはない。そうしないと、大被害の記憶もやがて薄れ、十数年後には警報が狼少年になる恐れがあると思う。万が一がありますは十分な観測機器や世界的な情報ネットワークがなかった半世紀前の考え方と思う。勿論、侮るようなことがあってはならないのだが。