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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

医療を支える看護師

2022年11月17日 | 小験

          

 

 入院すると看護師さんの世話になる。昔は看護婦さんと言ったが、今は看護師さんと言い、私のような古手にもようやくそれが定着した。総合病院は夜勤があるから、病棟は若い看護師さんが多い。外来には年季の入った看護師さんも居る。色々個性はあるが、元気で優しい人が多い。病人には優しさが身に沁みる。私が爺のせいもあるが、女性の柔らかさが有難い。女性の持つ母性なのだろうか、私よりも四十も五十も若いはずなのに微かに子供をあやすような応対を感じることがあった。中に一人男性の看護師さん三十前後が居られた。てきぱきとして親切でなんの不満もないのだが、彼が当番で回ってくると申し訳ないがおやおやという感じがしてしまった。

 入院患者を看る総合病院は若い看護師さんの力で支えられている。少子高齢化のこれから一体どうなるのだろうと心配になった。看護師不足、そんなのは簡単に解決できる、フィリピンから連れてくればよいという政治家が居た。連れてきたフィリピン出身の看護師の国家試験合格率は2%でたちまち挫折した。高々数年で難しい日本語の試験に受かるようになるわけがない、苦し紛れに英語の試験でもいいことにできないかなどと言い出したらしい。何と粗雑な考えで動く政治家がいるのだろう。大切な看護師という仕事に対する敬意と根幹の人間の尊厳に対する理解が欠けている。

コメント
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