駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

もっとしっかりしてくれ

2021年02月07日 | 政治経済
      

 緊急事態宣言によって新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられているように見える。これは確かのように見えるが、どの程度かは正確には知らされない。菅首相はすぐ専門家の意見を聞いてと言うけれども、専門家は政府によって選ばれており人選は偏っている。都合の悪い専門家の意見は聞き置く程度で前に出てこない。専門家とのやりとりを間に置くことで、首相の独断ではないと演出がされている。
 安部菅政権の最大の特徴はやってる感を演出する戦略で、国民はそれに乗せられてきた。どうせそんなものという政治不信がこの戦略に有利に働いてしまっている。秘書がといっても意を汲んだ秘書の行為だし、息子は別人格と言っても親である首相の七光りは覆い隠せない。はぐらかし答えず、時の過ぎてほとぼりが冷めるのを待つ戦略に気付いて、粘り強く追求する必要がある。
 新型コロナの新規感染者数は検査数検査対象によって影響されるのは明白で、それが明らかにされないとどの程度減少しているのかは正確にはわからない。重症患者数や死者数から見るとさほど減っていないと推測される。
 科学的というのは事実(データ)に基づいてより正確な仮説からより正確な結論を導いてゆく作業で、不正確で間違うこともあるが修正してより正しい方向に向かう。直ちにはっきりした結論が出ないから、知らない専門用語と難しそうな理論が出てくるからと拒絶しては誤魔化しや陰謀論が入り込んできてしまう。少なくとも三人、政府寄りと野党寄り両方の専門家の意見を聞いて自ら考えたい。
 政治というのは嫌っても不信を抱いても、生活人生に大きな影響を与えるので無縁には生きられず、無視できない。内閣にもっとしっかりしてくれと申し上げたい。
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