新型コロナ感染拡大がマスク、手洗い、三密回避でかなり抑えられている。それはインフルエンザや風邪の流行がないことからも裏付けられる。
毎年冬期には累計千人ほどのインフルエンザと風邪の患者さんが受診される。ところが今年は今までにインフルエンザが僅かたった一名、通常の風邪も百例程度に留まっている。半年前から受診抑制があり受診患者数が一割ほど減少していたところに、インフルエンザと風邪の流行がないために、十二月一月は例年の二割減の患者数になっている。飲食店ほどではないが、経営は非常に厳しく院長の懐を直撃している様子だ。
まさかこんなことになるとは思っておらず、前院長としては肩身が狭い思いをしている。有り体に言えばインフルエンザや風邪は内科系医院にとっては冬期の重要な収入源になっており、言いにくいことだが流行がないと経営的には苦しくなる。
マスクが常態化し、これからも冬期の流行風邪が抑制されるとすれば、職員数など経営形態を変えてゆく必要がありそうだ。国民の健康のためには良いこととしても、外食産業ほどではないが内科系医院の経営形態も変化を余儀なくされるだろう。風が吹いて桶屋が儲かるではないが、マスク手洗い三密回避で思わぬ変化が起きつつある。