駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

想像力の働き方

2018年12月14日 | 小考

     

 

 直に会って話せる人の数は限られている。どんなに多い人でも一生に百万人は行かないだろう。握手して回る政治家でも難しいだろう。それにただコンニチワと二秒握手するだけでは、会って話したと言えるかどうか怪しい。職業によって違うが、普通の人では数万人程度と思う。

 街中の医者は数多い人に会って話をしている方だと思う。初診では最低十分は使うので、ある程度のことは分かる。昔は最初の二分でこの人は普通でないと統合失調の患者さんを見抜けたものだ。最近は軽症が多く、良い薬が出来ているので二分では勿論、最後まで分からないこともある。

 どういう訳か最近は、初診時マスクを取らない人も多い。色々問診をしてさて診察となってマスクを外してもらうのだが、90%予想と違った顔が現れる。男性はさておいて、女性の場合はどちらかと言えばがっかり側に外れることが多い。失礼かもしれないが、顔には出さず内心のことでお許し願いたい。それは多分目の周りは美しい人が多いのと顔に関しては想像力が美しい方へ働くせいだろうと思う。勿論、稀にはアッと驚く美人のこともあり、小僥倖と感じる。

 想像力というのはどのような要素がどう働いて出来上がっているものだろう。最近はAIが進歩し話題となっているが、AIの想像力はどの程度のものか。AIには予想能力があるが、予想と想像は微妙に違うので、AIの想像力はいかなるものか興味がある。AIは美人に会ってラッキーということがあるのだろうか。

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