駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

むなしい言葉だけの争い

2017年05月30日 | 政治経済

           

「圧力は一切にない」は言葉足らずというより言葉が欠けている、つもりだとかと思っているとかが続かなければ、単なる否定のための言い回しに聞こえる。首相は全脳の神ではなく、一切ないは現実にはあり得ない断言のための断言に響く。  

 それにしても前川氏が地位にしがみついていたなどの個人攻撃は全て枝葉末節で、そんな遣り取りで文書の存在の有無が判明するわけがない。

 事実は調査で初めてわかる。瞬く間に調べて、ないと報告する能力とやる気があるわけだから、再度未調査の場所、削除したデータも復元、を調べるだけのことだ。国会に独立した強い権限を持った調査隊を作ったらよい。

 ないことを証明するのは悪魔の証明というのは首相得意の言葉のまやかしで、資料がある場所のリストと調査した場所のリストを提出するだけのことだ。現実世界でのないには程度と確度があり、十分に調べず、ないと言い張るのは、ないというための儀式に過ぎない。都合の悪いことはすべて舌先三寸で否定し、質問にはまともに答えず質問者のあら捜しで反撃する人物と組織を信用することは難しい。

 憲法改変以外の経済外交防衛厚生福祉などの政策は安倍首相でなくとも今以上のことが民主的にできると、党内で異論を持つ石破氏や野党はなぜ主張しないのだろう。人事と情報操作で権力維持に長けた官邸に風穴を開けないと、一強の副作用が出る。もう出ていると思う。

コメント
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