駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

経済論争は蒟蒻問答?

2012年08月18日 | 

      

 新幹線の中で何か読むものをと、本屋を急ぎ足で一回り、平積みになっていた高橋洋一さんの「グラフで見ると全部わかる日本国の深層」を標題に惹かれて買った。高橋洋一という人は胡散臭いというレッテルを張られて、無視される傾向があるようだが、書いてあることは説得力があり成程と読んだ。全国紙の紙面から感じ取れる政治経済の現状分析と相当違っており、不思議な気がした。政治がらみでは当然かもしれないが経済学?にも恣意が紛れ込み、我田引水論がまかり通るように見える。どうも経済の分析評価では視点と選らんだデータによって生まれる偏りが許されるらしい?。噛み合わない瓢箪泥鰌の蒟蒻問答が政治だけでなく経済にも浸食していると感じた。

 高橋洋一氏の分析は私には適確に感じられ、マスコミの流布する現状分析には意図というか意向が効いているのだろうと推測した。であれば、異端扱いで初めて指摘できる事柄なのかもしれない。

 高橋さん個人の感想を言えばやや教養と誠実味が薄い印象を持った。切歯扼腕の立場に置かれて鋭くなりがちなのは分かるが、失礼ながら惜しいと思った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする