駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

野田首相を見守る

2011年09月02日 | 町医者診言

  野田新内閣が発足した。相も変わらぬ背広を脱ぐサインを考え付いたり、それをこれ見よがしに報道するしか能のない議員や政治記者にはうんざりだが、壊れかけた民主党の議員は不作の時に最良の選択をしたと思う。内閣の顔ぶれを見て、議員個々の資質に詳しいわけではないが、バランスが取れていると思う。岡田克也さんには悪いが、陰気で教条的な岡田氏が入閣しなかったことは良いことだと思う。

 自分を泥鰌に譬えるセンス、尊大でないところ、過敏でないところは、きっと有効に働くと思う。とにかく日本は未曾有の危機に面し、後がないのだからここで踏ん張ってもらわなければならない。野田さんにはそれができるような気がする。意見の違う人間にも虚心坦懐に会って話し合うことができれば、最悪の敵対を避けることができ、運が良ければ妥協できるだろう。

 野党は野党呆けしないように。悪口なんか誰にでも言える。野党は与党の失策を嘲笑うのではなく失策を防ぐように評価し、対案を出すことだ。それが、唯一万年野党を脱する道だ。

 国民も自分が選んだ政権交代だったのを忘れないようにしたいなあ。当事者精神皆無の野次馬政治評論家気どりの批判は自らを貶めると思う。不思議なことだが、笑顔とユーモアのセンスが危機を切り抜ける力になる。泥鰌が化けるのを期待している。

 今日の夕方は風雨で開店休業、夕刊を見てキーを叩いた。

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違いが分かるのは

2011年09月02日 | 小考

  初めて欧米を旅された方は、街を歩く航空母艦のような肥満者に驚かれたであろう。3Lどころか4L5L6Lの人達が、悠然と移動している。カフェで並ぶと大きな背中で前が見えないことがある。大男かと思いきや女性で、丸太のような腕で意外に少量の昼飯を乗せたトレイを差し出して、勘定を払う。

 女性で100キロ男性で120キロを超す人は珍しくなく、肥満度を示すBMI(Body Mass Index)が35以上の人は探すほどもなく数多く居る。ところが日本では35を超す人は探さないと居ないし、40を超す人となると街中を歩いていない。

 なるほど脂っこいジャンクフードを食べているとああなるのだなと思われるかもしれないが、そうでもないのだ。日本人は体質的にそこまで太ることができない。無理やり食べれば、超肥満になる前に病気(糖尿病など生活習慣病)になってしまう人が殆どだ。それに、それだけの身体を支えて動き回る骨格や筋肉がない。明らかな人種差があるのだ。

 世界陸上を見れば一目瞭然だ。福島は精一杯走っても準決勝に出られるかどうか。欧米のトップランナーは予選を流して走って軽く突破してゆく。違いは歴然としている。勿論、違いは優劣ではない。

 違いが冗談のうちはよいのだが、優劣と過敏に反応し始めると怖い。違いが分かるのが大人、それでいいのだと確かバカボンのパパが言っていた。

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