駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

英国王のスピーチ

2011年04月12日 | 映画

 本年度アカデミー賞受賞作品の「英国王のスピーチ」を見た。アカデミー賞を貰う前から見ようと思っていた映画で、日曜の午後投票を済ませてから、いそいそと出かけた。映画館の前で医師会の友人夫婦とばったり、なんだあなたもと挨拶を交わす。

 六十過ぎはシニア料金で1000円とは有り難い。年をとって良いこともなくちゃあな。なぬ、れっきとした前期高齢者に年齢の証明になる物を見せろだと、ちょっと戸惑ったが、可愛いお姉さんだったので「なんだか若く見えるんでね」と免許証を提示。二人で二千円。

 今のエリザベス女王のお父さんヨーク公ジョージ六世の話だ。史実に基づいた話のようで、ジョージ六世は吃音だったのを知る。王室の役割と感覚が皇室とは幾らか違うようだが、それは人種、民族、歴史の違いから当然としても、国を統べる(象徴としても)王たることの何か共通する資質と覚悟を垣間見た気がする。吃音を辛くも克服した王の為すスピーチの言葉、声で語られる言葉、が絆となって伝え浸透されてゆくものの大いさに感じ入った。

 こんな事を書くと飛躍だと眉を顰める方も居られるかも知れないが、イギリスが戦に強い理由が少しわかった。こうした感想は映画評論家には受けないだろうが、コリンやヘレナは微かに眉毛を釣り上げて同意を示すかも知れない。

 配役は適役で素晴らしい。、チャーチルはちょっと違う感じがしたが、シンプソン婦人には笑ってしまった。事実とは多少違うのだろうが、得ている印象は的確に表されていた。サムシングブリティッシュを楽しめる。

コメント (5)
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