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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

絵筆再び

2009年04月06日 | 趣味
 2年ほど習い、その後しばらく遠ざかっていた絵に再挑戦することにした。5年ぶりに訪れると先生ちゃんと覚えていてくれ、持参した画材を点検し、豚毛の平筆6本、油それと好きな色の絵の具を五、六色追加するように指示してくれた。
 以前利用していた画材屋が閉じてしまったので、イエローページで探して近い方の店に出向いた。店の前に手入れの行き届いていない痩せた木が数本、一台きりの駐車場の周りには草が生えている。一応画材屋らしくだいぶん剥げてきてはいるが白塗り洋風の二階家に「名画堂」と看板が掛かっている。磨りガラスの入った背の高い扉を押すと、微かに上でベルの音がし、しばらくするトントンと六十代とおぼしきおばさんが、所狭しと並んだ画材の中に降りてきた。
 メモを見ながら要る物を読み上げると、「ふん、テレピン250多いわね」、「筆はこれでいいかな」とつぶやきながら適当に見繕ってくれた。「クサカベはちょっと渋めね」。というのでホルベインから気に入った色を選んで持って行くとカドミウムやコバルトが入っているのは高いのよ、こちらでいいんじゃないと何だかお値打ちな色を薦めてくれた。あのなー、儂は貧乏画学生じゃないないんだぞと言いたくなったが、腕に自信はなく又腕が上がったら来ればよいとコバルト入りは諦めた。どうも三日坊主の日曜絵描きと思ったらしい。全部で一万八百円だったが、九千円に負けてくれた。音痴で悪筆の自信があるのだが、だからといって画才があるとは限らない。先生がよく覚えていたところを見ると才能が開花しそうだったのではないか、ということにして再挑戦する。
コメント
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