初めてどぶろくを仕込んだ。仕込んだ一週間後に試飲したが少し酸味が強い。ぐいぐい飲むには勇気が必要だった。そこで春休みに入ってから飲むことにした。3月中旬いよいよ飲んでみると相変わらずコクがない。まがりなりにも酒は酒であって酔うことはできる。2?ボトル5本に貯蔵してある。毎日というわけでなく、少しずつ飲むことにした。とりあえず沈丁花と桜に乾杯だ。
朝の連続ドラマ 「ちりとてちん」 が終了した。もののはずみで見続けた。一週間分を土曜日にまとめて再放送することも知った。塗りばしやら上方落語やらという日本の伝統芸術の世界を生きる人達の物語である。また主役がいわゆる主役らしくないのだ。自分の人生は常に脇役ばかりと後ろ向きに悩み続けるという設定だ。自分の役割をしっかり生き切る。このあたりまえのことの難しさを伝えたかったのだろうと解釈した。
この休み中に3冊の文庫本を読むことにした。「帰って来たソクラテス」「ソクラテスよ、哲学は悪妻に聞け」「さよならソクラテス」である。かつてソクラテスの名だけは教科書で覚えさせられた。この年になってやっとソクラテスが何者なのかをある程度知ることになった。むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろくというのはこのことかと思った。
ある店で偶然ある商品に目がとまった。手に入れようと決断するのは速かった。スタンドルーペである。台座およびステンレス製のアームにアクリルレンズが付いた2つの部分からなる。台座にセットしてスタンドルーペとなり、とりはずして手持式ルーペとなる。取り外したアームの端を軸足にして滑らせる。アームは好きなだけ曲げることができるからこれまでと違い手首の硬直はない。しかし両手フリーのスタンドルーペとして使うことが多くなるだろう。フチなしレンズなのが新鮮な感じだ。暮らしを便利にする道具の製品化に携わる人たちに思わず感謝である。商品のルーペを使用している写真が箱に印刷されていた。それが若い女性だったことには苦笑いである。
「飲める酒」になっただけで大成功!