中国へ旅することになった。一人ではない。目的があってのことではない。ことさら理由づけするならば、来年のオリンピックを控えた北京の活気みたいなものを肌で感じたい。今は二人暮らしだが、当時家族四人で海外に旅行したのが一度だけある。それが中国だった。ちょうど20年前のことである。その後の中国の変化を見てみたいと、まあそんなところである。
中国は得体の知れない大国で、漢字と仏教の文化圏として古くから日本は多大な影響を受けた。そんなことなど頭の片隅に押しやって、今回の四泊五日の旅はことさら紹興酒に執着しよう。毎夜目の前に紹興酒が現れるかどうかは分からない。漢詩には飲酒の詩も多いと聞く。まさしく良き友と飲む酒こそ、喜びと悲しみに満ちた人生の最高のひと時であるという主張に共鳴する。
焼酎を愛用しているが最近は甘口の日本酒にあこがれるようになった。近いうちに誰かに教わって自宅で醸造酒を作ろうかと考えたりもする。そして招いた友と飲むのだ。酔うと私の悪い癖で何度も何度もこれは自家製の酒であることを念押しすることだろう。今回の旅のお土産宅配便で帰宅翌日に紹興酒7本が届くように注文した。旅行中は酒以外にお金を使うことはないだろう。
分身を意識する訓練の旅にしたい。分身とは自分の行動を自分の背後から見ているもう一つの自分のことである。非日常ならばこんなことにも入りやすく、日常よりも多くの時間分身術が継続可能な気がする。最後の北京の二晩はオプショナルツアーとして雑技と京劇鑑賞となっている。これらはパスして夜の北京の街を分身と共に徘徊出来れば良い。これも実現するかどうか行ってみなければ分からない。
台湾の夜市みたいな場所もあるのでしょうが、
私は雑技、京劇などお決まりコースに行ってしまいました。
行ってらっしゃい!