藤沢里菜(22歳)は日本棋院東京本院所属の囲碁の女流棋士である。数々の最年少記録を持っている。 長年、女流棋士は7大タイトル戦で本戦入りを果たしても、勝利すらできなかった。昨年、藤沢が天元戦本戦で初勝利、上野愛咲美(19歳)が竜星戦で初めて決勝進出など男女の差は縮まってきている。
囲碁の7大タイトルではないけれども、今回第15回若鯉戦で藤沢四段が孫 喆(まこと)七段に勝ち、男女混合棋戦での女流棋士初の優勝を遂げた。11月23日の新聞は、男性優位が続いた囲碁界に新たな歴史の一ページを開く快挙と報道した。藤沢は、祖父に故藤沢秀行名誉棋聖、父に藤沢一就八段をもつ、いわばサラブレッドだ。
11月25日の高尾紳路九段のブログ「たかお日記」はつぎのような記事だった。「師匠の藤沢名誉棋聖が今年の囲碁殿堂入りに選ばれました」さらに「若鯉戦優勝」のこと、そして「藤沢里菜四段は今日行われた第39期女流本因坊戦五番勝負最終局で勝利し、女流四冠となりました。着々と偉大なお爺さんに近づいていますね。師匠も喜んでいるだろうな・・・」
鶯谷駅の近くにある小野照崎神社に「強烈な努力」と刻まれた記念碑が建っている。親族やゆかりの棋士が集まって、その碑の前で「藤沢秀行6年祭」が行なわれた。「たかお日記」で知り、私は出かけたのだった。今から5年前のことだ。藤沢里菜17歳のときである。そのとき撮影した写真をあらためてながめる。
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