今年の2月のカレンダーはめずらしい。1日の日曜に始まり28日の土曜で終わっている。7×4だからみごとに矩形に納まっている。第一月曜日の2日に「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」が呼びかける「防衛省正門前抗議行動」に参加した。昨年来の国会包囲デモに出かけることはなかったが、この日私は実際に出かけたのである。
早々に家を出て、西武新宿駅で降り、歌舞伎町から防衛省まで靖国通りを歩いた。殺風景な街道沿いを40分ほど歩くと、高さ220mの電波塔が見えてきた。ここが防衛省だろうと見当がついた。私はこの場所を初めて訪れる。ここにはかつて陸軍士官学校があり、また近年では三島事件が起きた場所として記憶に新しい。
集会までにはたっぷり時間があるので周辺を歩き回ることにした。まずは市ヶ谷駅近くの日本棋院を覗いた。人影まばらな一階ホールでは幽玄の間で進行中のプロの対局がモニターに映し出されていた。再び市ヶ谷橋を渡り防衛省の敷地をぐるり一周することにした。急な左内坂を登りきると日本育英会やJICAがある。そして合羽坂をおりて靖国通りの正門に戻る。つまり防衛省は小高い丘の斜面にある。
集会の始まる前には森山良子の「さとうきび畑」が流れた。正門前の通路の両脇に並び横断幕など掲げ持つ。時おり警備の警官が通路の中央を行ったり来たりする。私は6枚のビラを受け取った。辺野古では「仮設桟橋」の工事が強引に進められている。延長300m、幅20m、必要とされる石材は大型ダンプ5000台という巨大なものだ。この日の集会の参加者は100人前後だろうか。18:30から50分ほどのメリハリのある集会だった。つぎは3月2日に行われるそうだ。