切り抜いた記事は紙箱に放り込んで置く。連載物は専用の封筒に、沖縄記事は専用のクリアファイルに綴じ込む。紙箱のものは時おり処分する前に読み返す。紙箱以外のものは、切り抜いたことで安心して読み返さないものが多い。
沖縄のファイル(B4)が満杯になったので、ある時からポケットに重ねて入れるようになった。そうするうちにポケットからもあふれ出し、挿んでおくだけになった。そこで取捨選択しながら整理することにした。かなり処分して、1冊にまとめ2冊目を用意した。
整理したファイルを改めて時系列で振り返ることにした。那覇市長4選を果たしたばかりの翁長雄志(たけし)さんへのインタビュー記事(2012年11月)。これは民主党政権が終わりを告げた総選挙の最中のもの。「オスプレイ反対で県民が10万人集まったって、本土は一顧だにしないんですよ」「経済支援はいらない、だから基地どかせ」。翁長氏は2013年1月には県内移設断念を求める建白書を政府に提出し「オール沖縄」をリードした。
2013年のクリスマスに首相官邸で仲井真弘多(ひろかず)知事は「辺野古埋め立て」を承認する。琉球新報の「分断に加担した責任は重い」の記事をそのまま毎日新聞が紹介(2014年1月6日)。1月の名護市長選挙で辺野古への移設に反対する稲嶺進氏が再選を果たす。2014年11月16日に翁長武志沖縄県知事が誕生し名護市長の稲嶺氏も駆けつける。翁長氏の座右の銘は「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」、尊敬する人物は「旧ソ連のミハイル・ゴルバチョフ元大統領」とある。