月末の二泊三日の八丈島旅行は好天に恵まれた。何といっても旅には、よいお天気が一番の贈り物だ。これまで使い慣れた「伊豆七島」という語句は江戸時代からの呼び名で、明治以降に式根島と青ヶ島にも人が定住して、今では「伊豆諸島」と呼ぶのがよろしいようだ。
羽田を12:10に出て55分の飛行で八丈空港に到着する。165の座席は乗客でほぼ埋まっていた。帰りは八丈発13:40で、のんびり出発のんびり帰着は体への負担は少ない。旅のキャッチコピーに「亜熱帯の楽園」とあるが、八丈町は大分市とほぼ同じ緯度(北緯33度)である。
はたしてどの程度の亜熱帯ぶりなのか興味があった。飛び立って間もなく海面には、小笠原諸島にある活火山から吹き出された、今話題の「軽石」が幾筋もの糸状になって一面に広がっているのが確認できた。機内にまもなくして着陸態勢とのアナウンスが流れた。
飛行機は高度を下げて左に旋回しながら滑走路を目指す。斜め下に八丈富士と八丈小島がくっきりと見えた。初日は町営の観光バスの若い活気あるガイドさんの案内で都立八丈植物公園、宇喜多秀家の墓所、八丈富士一周。二日目は八丈富士の中腹にある牧場、島寿司の昼食、途中下車して温泉入浴、黄八丈の染元。最終日は八丈太鼓などなどの旅程だった。(つづく)