玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*アトランタの街

2019年12月19日 | 捨て猫の独り言

 1996年の中山清美の著作「アトランタビーツ」にあるアトランタがその後どのような変貌を遂げたか見てこようと思う。

 ●摩天楼が並ぶダウンタウンから北へビジネス街は移り、ダウンタウン、ミッドタウン、バックヘッドと新しいビジネス地域が形成されている。郊外に向けてのこうした新しい地域にはたいてい巨大なショッビングモールが同時に建設され、職住接近の理想的な街づくりが行われている。

 ●ダウンタウンを歩くと晴れた日でも日陰になって寒い思いをする。路上に面したしゃれた小売店、レストランがあるわけではないので灰白色のコンクリートの壁沿いにとぼとぼ歩くことになる。人は郊外の住宅に引っ越してしまってダウンタウンの人口は減少している。ビジネスアワーが終わると廃墟のようになってしまうビジネス街。そこには貧しい黒人とホームレスが徘徊して麻薬取引と銃撃事件の巣窟と化してしまう。ダウンタウンの再活性化が必要とされている。

 ●アトランタを歩いてみるとピーチツリーという名前がやたら目につく。車のナンバーブレートのジョージア州のデザインにはズバリその桃が描かれている。しかし市内で目にするのは桃ではなくてハナミズキだ。ピーチツリーストリートには桃の木は一本もない。春になるとハナミズキのクリーム色やピンクの花やスイカズラ、黄色のジャスミン、そして白、赤などのアゼリアが咲き始める。街をドライブすればすぐに緑に囲まれた田園風景に出くわすことになる。

 ●日本人商工会の女性事務長はつぎのように話す。「気候が温暖ですし、四季もありますから日本とよく似ているんです。住宅環境も優れていますし、生活費、固定資産税が低いのでかなり余裕のある生活ができます。南部の人間は経済を度外視していわゆるヨソ者を暖かく受け入れてくれますから気持ちよく入ってこれるのではないでしょうか」アトランタは「サザン・ホスピタリティ」で有名という。

コメント
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