玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*カラマーゾフの兄弟

2019年04月22日 | 捨て猫の独り言

 4月20日は二十四節気の穀雨だ。穀雨とはたくさんの穀物をうるおす春の雨が降るころのこと。5月2日の八十八夜(雑節)は立春から数えて88日目で、茶摘みのころである。そして5月6日が立夏となる。庭ではハナミズキの花が咲き、柿の木が芽吹き、ツワの葉が茂り始めている。玉川上水では黄色いキンランの花が散策中の人々を楽しませてくれる。キンランと出会うと誰の顔もほころぶ。(小金井公園の桜)

 

 このところドストエフスキー全集の中から「カラマーゾフの兄弟」を毎日少しづつ読むのが日課になった。まだ30代だったころ職場の同僚とドストエフスキー読書会をやったことがある。日本で何度目かのドストエフスキーブームがおきていた頃のことだ。薄給の中から月払いで全集を買った。それは室内装飾品にもなった。その職場を短期間で辞めることになったが、いまだにその頃が懐かしい。(国分寺跡と野川の桜)

 

 今年もアトランタの孫娘たちが来日する。今年からの受け入れはしばらく中止しようと考えていた。来日する時期は、ある事情があって少し遅れることになった。妹の方は小学6年生として小学校に受け入れてもらえるだろう。姉の方はどうするか。そこで姉は私と一緒に「そろばん」の練習をはじめたらどうかと考えた。私もそろばんの初心者である。わが町にはなく隣の町の図書館でそろばんのいいテキストを見つけた。

 その図書館で岩波ジュニア新書「ドストエフスキーのおもしろさ」(中村健之介著)が目にとまり読んでみようと思った。行きあたりばったりの生活とはこのことだろう。その中に芥川の「くもの糸」が「カラマーゾフの兄弟」の中の「ねぎの話」を作りなおした「再話」であることはよく知られていますとある。一度は読んだことのあるカラマーゾフだが、はて「ねぎの話」にまるで覚えがない。そのことが気になり始めて、その個所を捜すため長い年月のあとに読み返すことにした。

コメント (2)
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