玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*うりずんの沖縄②

2017年04月17日 | 沖縄のこと

 名護市街地は沖縄本島の西海岸にある。北上してきたバスが名護の中心部へ向かう入り口に「世冨慶(よふけ)」がある。世冨慶は東海岸への幹線道路があるのでT字路交差点になっている。終点の名護バスターミナルまで行かずに世冨慶でバスを降りた。交通の要所だけにコンビニやスーパーがある。ここで滞在中の食料を買い込み、5時のバスで東海岸の瀬嵩(せだけ)集落に向かった。

 

 瀬嵩に向かうバスは午前は一回、午後は二回だけ運行されている。峠を越えて車窓から大浦湾が見えてきた。辺野古新基地の埋め立てにどれほどの土砂が必要なのか想像することは難しい。海上に見える侵入阻止のフロートは昨年より範囲が拡大されている。その中に大型作業船ポセイドンが停泊している。宿の受け付けをしている若い女性とは初対面だった。

 宿主が長い入院生活から復帰して、施設の一部は改良されていた。私の予約した部屋は昨年と同じ6畳の個室である。この宿では唯一の個室だ。そこの畳表が新しくなり掃除も行き届いている。各自の飲食は必ず「ゆんたくルーム」という玄関わきの広間でとることになっている。「ゆんたく」とは「お喋り」のことである。情報交換の場所だ。二泊ぐらいの客が多いようだ。

 観光目的の人もいるが、ゲート前の座り込み目的の人の方が多い。私と同じ時期に同じぐらいの期間滞在をしていた千葉県と岩手県の二人の70代の男性客と親しくなった。中でも千葉の方と宿主と私の三人はなんでも話せるような間柄になった。宿主は低血圧の症状に悩まされ、寝込むことがあるという。車椅子生活者ながらも、自ら車を運転してあちこち出かけているようだ。 

 

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