この梅雨空の時期出かけるのも人様にお出で頂くのも気がもめる。というのは駅への至近距離にあたる上水路が未舗装だからだ。通学路も兼ねているのだし、いっそ舗装してしまえばいいものを敢えてそうしないのには自然を守り抜きたいからだろう。
旧友から貰い受けた沖縄産「雲南百薬」がヤット根付いた。中学時代の同期生で健康志向の強い旧友に「苗が欲しい?」と声を掛けた所、「欲しいから行く!」と言い、両手にお土産を一杯ぶら下げて千葉の柏市から2時間余かけてやって来た。お決まりの” 女のお喋り” に花を咲かせた後ランチに出かけた。自転車で水溜りを除けながら緑のトンネルを抜ける。私にとっては生活道路だが彼女らには緑道は新鮮だったようで「寿命が延びそう」と大げさに喜んでくれた。
偶々当朝TVのBSプレミアムで、故郷を紹介する番組があると前夜に知らされていた。録画し置いた「武家屋敷の息づく家並みとそれを今に受け継ぐ入来の人々の暮らし」を彼女らと一緒に見た。河原から大きめの玉石が集められ、丹念に積み上げられ、年月を経て苔むした組石垣は、見事に手入れされて家から家に連なっていた。縁側では隣人同士が ” 茶飲ん話 ”に興じていて、かって私達が通い慣れ、見慣れていた”当時そのままの風景”がソコにあった。道路拡幅時に入来城下の麓の武家屋敷は迂回されたと聞いている。一方現代の果てない”茶飲ん話”も日没前にやっとお開きになった。