どちらかといえばスポーツ選手は寡黙な人が多い。そんな彼らが「今自分たちに出来ることは何か」と躊躇いつつ被災地を訪れ、子供達とサッカーをやり触れ合っている。今野や小笠原選など当地出身者を手始めに国内選手や、帰国組の長谷部・内田など次々訪ね、いづれ本田・長友選手らも訪ねるだろう。被災地の余りの姿に彼らは呆然とし、長らく支援したいと表明している。
日本人の中でもとりわけ小さな体の長友の、イタリアでの活躍は目覚ましい。3・11後、インテルで試合に勝った際 「You'll never walk alone 離れていても心は一つ」 と手書きした日章旗を掲げた姿に胸打たれたのは私一人ではあるまい。ワールドカップ直後からイタリアのチェゼーナに移籍し、程なく世界の憧れの的インテルに移籍した後も右サイドバックとしてフル出場した。しかも29日には優勝したばかりだ。日本でもデフェンスながらゴ~ルしていたが、ゴール後お辞儀のパーフォマンスをして日本をアッピールもした。
タイトルは優勝後のインタビュー時だが「WCはずっと前の事のようだ」とも語った。並はずれた運動量で攻守を支え、イタリアの強豪チームでも信頼を勝ち得ている。「どんな舞台に立っても、どんな選手と闘ってもブレなくなった。日本人としての誇りを持って戦うことが僕の強み」と言い切っている。帰国翌日いきなりのキリンカップでも持前の運動量を発揮し大歓声を浴びていた。