玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*視力減退

2008年02月26日 | 捨て猫の独り言

 近くの農家で手に入れて移植した若木の沈丁花がこの春に開花するかどうか気になっている。うかうか毎日が過ぎる。まだまだ酒を飲める体であることには感謝している。週末の子守りは続いている。その子守りで振り回され、その結果疲れてしまうのはもともと覚悟の上である。そして振り向けば机の上には読まれることなくそのままになっている本が数多くある。 

 3年ほど前に白内障の手術をした。順番は軽度の緑内障がある右目が先であった。とくに悪い所もなかった左目は手術後のトラブルもない。しかし右目は炎症が治まらず今でも通院している。眼圧が高くなるのを警戒している。右目の手術をした医者は転院して、左目は別の医者だった。かすかな疑念が残るが追求はしない。今の状態をあるがままに引き受けるしかないと思っている。

 細菌を殺す。炎症を抑える。眼圧を下げる。眼の瞳孔を広げる。緑内障のためという五種類の目薬が処方される。それらを一日に2回点眼する.右目は常に病的な重さを感じてうとましい。教室ではもちろん拡大鏡を使えない。頼りの左目でプリントの文字を追う。それもかすんで見えると内心穏やかでなくなる。

 さすがにパソコンに向かう時には拡大鏡は使わない。文庫本のときは拡大鏡があるとはるかに楽だ。その拡大鏡も持ち続けると手首が硬直して痛くなる。自分の視力の衰えを感じる時に版画家の棟方志功の製作中の姿を思い浮かべることがある。残されたかすかな視力の中で木版に顔を擦りつけるようにして彫っていた。青森市に生まれ72年間生きたという。

コメント (5)
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