「自分の国を離れ他国へ足を踏み入れた時に、言葉、文化、習慣の違いに驚いた事はありませんか?それは少数派=マイノリティーであるから」をヒントにして多数派、少数派の企画が3連夜あった。船の性格もあってマイノリティーに位置する講師陣やレクチャーも多くあった。少数派は社会的文化的に抑圧や差別を受ける対象となりやすい事等も学び直した。
第一夜はセクシャル・マイノリティ。自分がゲイであると友人や両親に告白する用語=カムイングアウトにも始めて接した。そこに至る迄の悩みや勇気など3人の外国人が語った。回りの理解を得て気持ちが開放された事や、日本と本国との比較や日本での生活のし難さなどの話がされた。
第二夜は被差別出身の職員と在日韓国人の金君を中心に、パネル、グループ両デスカッションが行われたようだ。私自身子供の頃「あの地域の子供達とは遊ぶな」と囁かれた事を思い出す。理由は教えられたかどうか定かではないが、ある時期になって民の事だったと理解できた。金君が頑張ったのも曾祖母の教えがあったればこそ。ドキュメンタリー映画で見た「戦後在日50年史」と、私達が実感している「日本の戦後50年」にも大きな隔たりがあった。
第三夜は身近な国際問題として難民やパレスチナ問題など、今抑圧されている人々についての話であった。個人対個人から国家対国家まで関心を広げ、何故この問題が生まれかつ解決する事が困難なのかなど、問題の背景にあるものを多方面からアプローチする必要性が説かれ、今後の講座への参加をもいざなっていた。
同性愛。性同一性障害。先住民。被差別。在日韓国人。小国と大国。紛争国と難民の問題等など。どれも私にとって余り身近でなく、無知に近い領域であった。があらためて周りを見回してみる時、それらに起因する出来事の何と多い事かと思い知らされ、知らない事の多さと怖さをしみじみ思わされた。写真1はセイシェルのサッカー少年、3はカメラに群がる子供、4は今は亡きピーター、5は受けたくなかった先住民を使ったこんな歓迎。