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「欧州メディア自由法」の「自由」とは-1(「フェイクニュース」)

2022年09月15日 | ウルズラ・フォンディアライエン・EU・冷戦

EUがメディア保護法に乗り出した、他人事ではないその中身とは?(平和博) - 個人 - Yahoo!ニュース

EUが、メディア保護法の策定に乗り出した――。

欧州委員会が発表を予定する「欧州メディア自由法(EMFA)」の草案が、フランスのオンラインメディア「コンテキスト」によって公開されている。

強権国家による弾圧や巨大プラットフォーム支配の下、地盤沈下が著しいメディア。

フェイクニュースの氾濫に世界が揺らぐ中で、EUは対抗策の柱としてメディア強化を掲げる。

 

その具体策が「欧州メディア自由法」だ。ウクライナ侵攻によって、情報空間も「戦場」となる中で、メディアの強化は各国の課題だ。

EUが描く、そのメディア強化の中身とは?

●政府の弾圧に対処する

この提案は、メディアサービスに関する新しい規則を定めている。この提案は、ジャーナリズムの情報源とコミュニケーションの保護、政府による広告支出、オーディエンス測定など、メディアサービスに関連する新しい規則を定めている。これにより、報道の財政的な持続可能性を支援する著作権改革を補完する。

フランスのオンラインメディア「コンテキスト」が9月7日に公開した「欧州メディア自由法(EMFA)」の草案は、73ページ。「コンテキスト」は欧州委員会がこの草案を13日に採択予定としていた。

「メディア自由法」の柱は、メディアの独立の確保、ジャーナリストの保護、プラットフォーム対応の支援だ。

2010年に制定された映像メディア規制の枠組み「視聴覚メディアサービス指令(AVMSD)」をベースに、新たな法整備を行う。法案では、同指令で監督機関とされた「視聴覚メディアサービスのための欧州規制当局グループ(RRGA)」は、権限を拡充した「欧州メディアサービス理事会」に改組される。

焦点の1つはメディアの独立性の保護と所有権の透明性だ。

欧州委員会は後述のように、「メディア自由法」策定の背景として、強権政府によるメディア攻撃や、ジャーナリスト殺害などの実例を挙げている。

法案では、「メディアサービスプロバイダの権利」(第4条)として、加盟国に「編集方針・決定への介入」「情報源開示拒否による監視・捜索・押収・査察」「端末・機器へのスパウェア導入」を禁じている。

(中略)

●「公共財」としての情報


「欧州メディア自由法」の背景には、ウクライナ侵攻にみられるフェイクニュースの氾濫などによる情報戦の脅威がある。

それに加えて、フェイクニュース排除の役割を担うメディアの自由度に、EU域内で大きな断絶があることも指摘されてきた。

「国境なき記者団」が毎年発表する「報道自由度ランキング」では、上位を占める北欧、それに次ぐ西欧、自由度の制限が色濃い中欧にくっきりと3分割される。特に中欧の強権色が強い政府によるメディア規制は、EUの課題ともなってきた。

欧州委員会委員で域内市場担当のティエリー・ブルトン氏は2021年4月19日、欧州議会文化教育委員会のスピーチで、「欧州メディア自由法」の必要性を訴える中で、ハンガリーとポーランド、スロベニア、チェコの名前を挙げ、「憂慮すべき事態」と指摘している。

ハンガリーは右派のオルバン・ヴィクトル政権による独立系メディア弾圧で知られる。2021年2月には「最後の独立系ラジオの1つ」とされる「クルブラティオ」が放送免許更新をされず、停波している。

ポーランドでは2021年8月、議会がメディアの外資規制強化法案を可決。政府に批判的な米ディスカバリー系のテレビ局の締め出しだとして、米国からの批判も高まっていたが、アンジェイ・ドゥダ大統領が拒否権を発動することで矛をおさめた経緯がある。

欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエン氏は、2021年9月15日の一般教書演説で、この数年の間に殺害されたジャーナリスト、ダフネ・カルアナ・ガリツィア氏(マルタ、2017年)、ヤン・クツィアク氏(スロバキア、2018年)、ペーター・ド・フリース氏(オランダ、2021年)の名前を挙げ、「情報は公共財だ」「メディアの自由を守ることは、民主主義を守ることを意味する」と述べ、メディア自由法の策定を表明した。

フェイクニュースとは何か?

「事実と違うもの=フェイクニュース」というのがほんとうなはずなのに、特に「ある人達のとって都合が悪いこと=フェイクニュース」になってしまっています。

例えば現在でもすでにのコロナワクチンの評価は割れていますが、コロナワクチンに否定するものは「フェイク」とされることが少なくないです。

そもそも欧州委員会はなにをしようとしているのかー

21世紀のカール・クラウスはいますか…

100年前にフェイクニュースと闘った「ひとりメディア」、カール・クラウスを知っているか? 最新号・第2特集「メディアの死」に寄せて | WIRED.jp

抜粋:

世紀末から、第一次世界大戦という未曾有の戦争を経て社会の動揺が深刻に深まり、やがてはナチスに屈することになるウィーンのイヤな感じを鋭敏に察知したクラウスは、それを批判することに生涯を費やした。クラウスは正義ヅラをしながら権力におもねり、大衆を欺きつづける、つまりはフェイクニュースを生産しつづけるマスメディアとの全面戦争に挑んだ、不屈の「ひとりメディア」だった。

雑誌『炬火』(ディ・ファッケル)を、1899年から1936年の間に922号刊行し、1人で執筆も編集もすべてつとめた。同時に、定例の独演会を自ら開催し、朗読、論説を行い、興が乗ると歌まで歌った。しかも、彼は大きなファンベースを抱えていた。炬火の創刊号の刷り部数は3万部、イベントにも毎回数百人動員した。クラウスはウィーンの知識界のオルタナティヴ・ヒーローだった。

科学哲学の分野で、あまり評判のよろしくないポール・ファイヤアーベントというこれまたウィーン生まれの奇人がいる。トマス・クーン、ノーウッド・ハンソン、そしてファイヤアーベントは、1960年代に、科学をめぐる考え方に「パラダイムシフト」をもたらした科学哲学界のいわば三銃士のような存在だったが、なかでもファイヤアーベントは、その不真面目さがどうにも鼻につくのだろう、研究者からの評判がことさら悪いと聞く。

ファイヤアーベントの徹底した科学批判は、科学も迷信も所詮はおんなじと断じて「何でもあり」を主張する。

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