先月の終わりに「縁」について書いてきました。
「縁」と「偶然」-1 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
「縁」と「偶然」-2 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
「縁」と「偶然」-番外編 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
私が80年代から90年代に働いていた職場の上司、同僚たちは仲が良く、私が就職した際に貰った一般職・専門職用パンフレットも、就職してから私が座談会に出席したパンフレットも、「組織は家族的」ということをアピールしていました。もちろん「家族的」のアピールなどは、総合職のパンフレットではなかったはずですが、実際、組織の中は「家族的」でした。
この「家族的」があったから、私が退職後30年以上たっても(もちろん、途切れた期間はありますが、連絡すればすぐ昔のように接してくれます。)、何人かの上司、同僚と繋がってこれたと、思うことはあっても、「どうして家族的でいられたのか」を考えたことはなく、改めて考えてみると、「組織内の部活動」があったことでの寄与は大きかったのではないかと思うのです。
運動音痴の私は花形のスポーツ部に属したことはありませんが、華道、ダンス、ヨット(コーラス、書道、美術も短期間)に属しました。
仕事でかかわることが多かった市中銀行も、当時は(今も?)部活は盛んで、スポーツ系のクラブは交流があったと思います。
(部活には、実業団 実業団 - Wikipediaなどで活躍するようなスポーツ部や、
ロバート・オーウェン的、教材 産業革命 その6 ロバート・オーエン - YouTube
社員・職員の教養教育的な役目をするもの、完全に趣味の世界的なものまで幅広い)
今は、①社員、職員も正規・非正規があったり、②終身雇用制度が崩れたこと、③職場内という狭い世界で仲良しクラブを作るより、異文化、異業種のネットワークづくりをすべき、ということがあって、職場で部活動を推奨(福利厚生)しているところは少ないのではないでしょうか。
この話題で元上司A氏と意見交換させてもらってきて、
「…いくら時代が変わったとしても、人は「精神的ホーム」を持ち続けることでより強くなれるのでは?そういう意味で「家族的」であること、それを助ける部活は意味があると思うのです。
欧米の企業、組織で、部活を作るところはおそらくないでしょうが、欧米では、宗教や、大学間をまたいだような秘密クラブ(例:古くて超エリートのもの:Alpha Sigma Phi - Wikipedia)など、があり、これらがは「精神的ホーム」ともなり、「ネットワーク」を作りやすくします。
日本では、「福沢諭吉系の大学などが欧米的ネットワークをつくっているのか」と思えるくらい。いくら、異文化、異業種交流をしても、「ホーム」がないままでは、個人も限界があるのが現状。
日本の企業、組織が結束すればするほど『金太郎飴型』や『長いものに巻かれろ型』社員、職員が増えるというのであれば、「結束」以前の問題だと思います。そもそも「家族的」=「個別の個性、意見は不可」というわけではありません。(欧米も最近は日本と大差なくなって、いるような・・・)
企業・組織の部活は、福利厚生費も掛かるし、共稼ぎの社員には「部活を楽しむ時間」がない、ということもあるでしょうが、そういうところが増えて行けば、何か変わるような気がします。」
この部活の件で検索をしているときに、三木谷社長の楽天で、部活支援をしていることに気が付きました。
カルチャー | 楽天グループ株式会社 (rakuten.co.jp)
個社・部署・役職・雇用形態の垣根を越え、同じ価値観や共通項を持つ従業員達が交流を持つことが出来るクラブ活動制度です。
2021年現在、およそ50のクラブが活動を行っており、テニス、サッカー、クリケット、サイクリングなどスポーツ系から、ジャパニーズティークラブ、グラフィックレコード、といった文化系、ストリートダンス、最新カルチャーのVideo Games & eSportsまで多種多様なクラブがあります。各クラブでは、成果やパフォーマンスを披露するイベントも定期的に開催しています。
欧米のネットワークに楽天のクラブ活動興味深いです。
三木谷氏は日本興業銀行出身。「日本流の強み」を意識しているのであればよいのですが。
(部活と関係ないですが、岸田首相は「日本長期信用銀行」出身、竹中平蔵氏が「日本開発銀行」出身だったのでしてな、そういえば。)
参考:
英語民間試験導入と三木谷浩史氏・ベネッセとベルリッツ・グローバル社会に必要なものは - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
ベルリッツ・ベネッセ・三木谷浩史氏-サイエンス・リサーチ・アソシエイツとIBM - Various Topics 2 (goo.ne.jp)