Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

経団連の榊原会長がマイナンバー制度に期待をかける理由は・・・

2015年06月09日 | 国際・政治

日テレNews24 (2015年6月8日)
マイナンバー制度は計画通りに…経団連会長
http://www.news24.jp/articles/2015/06/08/06276888.html
 

年金情報の流出問題を受けて、「マイナンバー制度」の来年1月施行を不安視する声も上がる中、経団連の榊原会長は、「マイナンバー制度の導入は、計画通り進めてほしい」との見解を示した。

 経団連の榊原会長は、「マイナンバー制度は国民生活の利便性や、経済性などから非常に重要な制度」だと述べ、計画通り、遅れることなく導入を進めることは経済界の強い期待だとの見解を示した。

 一方で、個人情報の流出はあってはならない問題で、厚生労働省は一刻も早く検証を進め、再発防止策を講じるとともに、責任の所在も明確にしてほしいと求めた。 

榊原会長は、政府と経済界の癒着を隠すこともしない。 

「経団連の榊原会長は、「マイナンバー制度は国民生活の利便性や、経済性などから非常に重要な制度」だと述べ、計画通り、遅れることなく導入を進めることは経済界の強い期待だとの見解を示した。」と記事に書かれていますが、これって、「政府だけでなく、経済界もこのマイナンバー制度で恩恵を受ける」と言っているのと同じ。 

マイナンバー制度が実施されたあかつきには、個人情報をもらう(もしくは売ってもらう)約束でもしていそうです。 

日本年金機構の個人情報流出はハッカー以前の問題・マイナンバー情報も将来は英国政府に倣う?
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/5377e8f23baa8d3be409e205b9ddad52
 

上のブログで紹介したリンクと抜粋を、もう一度貼り付けます。 

ル・モンド・ディプロマティーク
膨大なデータ集積はデジタルユートピアを生み出すのか?
エフゲニー・モロゾフ(Evgeny Morozov)
http://www.diplo.jp/articles14/1408morozov.html  

人々がそれぞれ企業家になり、アプリを作るためのプログラミングを自分で習得することが前提となるが、情報技術はたしかに富と雇用の創出につながる。そうした潜在力を国家規模で引き出そうとして、先陣を切ったのが英国政府である。患者データを保険会社に、学生データを携帯電話会社と栄養ドリンク会社に有償で提供しようと企てている(前者については大衆的な抗議によって頓挫した)。もし消費者が自分の個人データを管理する(つまり売る)ことを可能にする仕組みを整備すれば、経済効果は165億ポンド(約2兆8,000億円)にのぼるという。資金の一部をボーダフォンが負担した最近の報告書で挙げられている数字だ。国家の役割は要するに、そうした消費者とサービス事業者の間をつなぐデータ業者のための、法的な枠組みの整備に尽きるという姿勢である。 

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見かけが怖い鬼はそれだけで悪役?・正義の味方(?)桃太郎は制御不能

2015年06月09日 | 国際・政治

4月にクラウディアさんが来日した時、「日本語のフリガナが付いた本がほしいから選んでほしい」と言われて、彼女に勧めたのが、浜田廣介の『泣いた赤鬼』。 

この話は、普段嫌われ者として描かれる鬼を悪者として書かず、逆に、見かけやイメージだけで鬼を嫌う人達のほうがおかしい、という視点で書かれている気がするので、昔から好きな童話です。 

その反対に、私が嫌いなのは、『桃太郎』。 

2011年10月のブログにこう書きました。 

幼稚園児のころから嫌いだった昔話(それと童謡)に『桃太郎』があります。 

「桃太郎さん、桃太郎さん、
お腰につけたきびだんご、
一つ私にくださいな

あげましょう、あげましょう、
これから鬼の征伐に
付いていくならあげましょう。」 

人にものを「ください」と言うことは幼きときから恥かしいことだと教わってきたこともありますが、それに加えて条件をつけて「きびだんごをあげる」と言う桃太郎の嫌らしさ、きびだんごを貰う代わりに鬼を襲うことを承諾するサル、雉、犬の浅ましさ。そして鬼が島の鬼たちを襲撃して、最後にはその財宝を持って帰るという行為自体が、結局は『正義面した盗賊』にしか思えなかったからです。 

「「正義の味方」と自称している者が本当の正義の味方とは限らない」「一見悪者が、案外善人かもしれない」というのを、私はおそらく童話で学んだのだと思います。 

さて、『現代の桃太郎』の米国ですが・・・ 

ニューズウィーク(2015年6月8日)
ネイビーシールズは「人狩りマシン」
http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2015/06/post-3681_1.php 

SEALs(米海軍特殊部隊)は最も厚い秘密のヴェールに隠された部隊の1つ。なかでも、小規模ながらイラクやアフガニスタンでアメリカの国益増進に大きな役割を果たしたのがSEALチーム6だ。 

 それが今や、グローバルな「人狩り(manhunt)マシン」に変貌してしまったと、ニューヨーク・タイムズは先週末、詳細な調査記事のなかで伝えた。同紙は、「オペレーター」と呼ばれるざっと300の攻撃部隊と1500人の支援部隊を「アメリカでもっとも秘密主義で最もチェックの及ばない軍事組織」と呼ぶ。 

(中略) 

元SEALで元上院議員のボブ・ケリーは、SEALsの出動は以前より頻繁になっていると語っている。アメリカ特殊作戦群(USSOCOM)によれば、01年9月以降で数万単位の任務をこなしている。 

こうした運用にはいくつも問題がある。タイムズ紙の取材に答えた元特殊部隊員は、数週間にわたり毎晩のように奇襲を繰り返していると標的が誰かぼやけてくると言う。民間人が殺されたケースもある。極めて攻撃的な命令でありながら、いつ引き金を引いていいのかについてのルールが徹底されていないからだ。 

 SEALチーム6は秘密作戦で大きな成功を収め、01年以降、多くのテロ組織の指導者を殺してきた。そのために今は軍幹部だけでなく政治家も、彼らを厳しい管理下に置くことをためらっている。 

 SEALチーム6を管轄下に置くUSSCOMの監視も嘆かわしいほど不十分なものだ。一方米議会にとっては、政治家のために彼らがこなす汚れ仕事はいちばん触れたくない部分だ。 

 この秘密主義と監督の欠如が意味するのは、国民的な議論もないままに、いつの間にか秘密の人狩り部隊がアメリカの戦闘組織に組み込まれてしまったということだ。

ところで、芥川龍之介版「桃太郎」の最後は、

 宝物を持って故郷に凱旋した桃太郎だったが、必ずしも幸福に一生を送ったわけではない。 人質に取った鬼の子供は、一人前になると、番人の雉を噛み殺した上、鬼が島へ逐電した。 鬼が島に生き残った鬼は、時々海を渡って来ては、桃太郎の館に火をつけたり、桃太郎の寝首を掻こうとした。 何でも猿の殺されたのは、人違いだったらしい。 鬼が島の磯では、美しい熱帯の月明りを浴びた鬼の若者が五六人、鬼が島の独立を計画する為、椰子の実に爆弾を仕込んでいた。 

と書かれていますが、これを英訳して米国政府に送りたいですね。

参考: 

世界各地のデモはアメリカ信仰に対する“No”
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/c57f148f909f08a983cb0d8fc5270f4a 

龍之介はタイムトラベラー? 龍之介の『桃太郎』
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/c3d81693bb716675b1c616b704cd12e8 

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