Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

『核廃絶』の手順

2009年08月21日 | 原発・核・311

先日、NHKで『核廃絶』に関しての、一般視聴者(若干の外国人を含む)参加型討論番組がありました。

ディスカッションの場では、進行係のアナウンサーがいくら進行方向を元に戻そうとしても、議論が趣旨と違う方向にいったり、相変わらず人が話しているのを遮って、まくし立てる輩がいましたが、こうした番組はとても意義があるものだと思いました。

私自身は、今オバマ大統領が訴える『核廃絶』というのは歓迎していますが、「核廃絶をするならまず自分の国(米国)から」とも思いますし、核兵器だけでなく、ミサイルなどその他の兵器の削減も必要だと考えています。

核廃絶を訴えながら、実はそのほかの兵器の売上高が伸びていると警鐘を鳴らすアメリカ人専門家もいます。

「オバマさん、『核廃絶』を唱えるなら、どうぞ広島に来てください。」という訴えを良く聞きますが、オバマ大統領はともかく、核兵器製造業者や軍、そして核保有論者の政治家にしてみれば、広島・長崎の原爆の記録など逆に「核の怖さを知らしめる良い宣伝」とは思っている人もいるかもしれません。彼らは「核が怖い」と思われるほうが良いのですから。

そういえば、ワシントンにあるスミソニアン博物館で広島・長崎の原爆の展示をしたときには、その威力の大きさを示すことはしても、被爆者の惨状には触れず、平和運動家の抗議を受けながら、それを無視しました。

NHKの番組に話を戻せば、この番組で、『核の抑止力』についても議題に上りました。

「核があったから、冷戦時に米国とソ連の間では実際の戦争が起こらなかった」ということを核保有論者達は訴えるのですが、私などは、「別に双方が核を持っていなくても、戦争は起こらなかったかもしれない。根拠はないのに、良くこう熱くなれるものだ。」と彼らを冷ややかにみていました。

『核廃絶、兵器削減』は必須だと思いますが、それを必要としない世界を築くことを先にしないとなかなか進まないでしょう。

たとえば、仲が悪いお隣同士が、「相手が襲ってくるかもしれない」と言ってお互いがピストルをベッド脇のテーブルにしまっているとして、片方が自分ではピストルを持ちながら、「ピストルを捨ててくれ。そうしたら仲良くしてあげる」と言っても無駄。相手に会ったとき挨拶をすることから初め、少しずつ警戒感を解いていくのを段階的にしていかないと無理でしょう。

国同士も同じだと思います。

コメント
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