「2017年3度目の関西旅行記 #2-2」のつづきです。
赤レンガパークの建物の外観に注目してみましょう。
ぱっと見、みんな同じような外観のれんが倉庫群ですが、よくよく見ると、それぞれ違うし、面白いことに気づいたりするものです。
特に屋根や妻の部分
まず、赤れんが2号館は、銅板葺き(?)に屋根に出窓がついたり、タマネギのような飾りがついたりして、モダンな印象です。
ところが、こんな屋根のれんが倉庫は2号館だけで、他の建物(赤れんが博物館を除く)はみんな瓦葺き
しかも、鬼瓦まで乗っかっているではありませんか
れんが造りの建物というと、文明開化 というか、モダンなイメージを持ちがちなものですが、完全に和様折衷ですな。
更に、文科省の倉庫の鬼瓦をアップすると、あれまぁ~
丸軒瓦の意匠は、火除けのまじない、巴紋です
れんが造りなんだから、火事を心配することなんてないのに…
坂本龍馬じゃないけれど、紋付袴に革靴のイメージじゃありませんか?
う~む、面白い… スレートではなく瓦とは…
ちなみに、復原された東京駅丸の内駅舎の屋根は、宮城・雄勝産の天然スレートで葺かれています。
また、同じ瓦葺きでも、妻に単純な丸窓が開けられた赤れんが2~4号館と違って、文科省所管の倉庫は、丸窓が勲章(瑞宝章)にような意匠になっているし、軒は母屋(もや)の存在を意識させるような意匠で、これまた面白い
この「勲章(瑞宝章)のような意匠」の丸窓は、私にとっては、れんが造りの建物には「お約束」のイメージです。
京都の第二期蹴上発電所もこんな感じでしたし…
かなり理屈っぽくなりましたけど、赤れんがパークの佇まいは、それ自体、よござんす
赤れんが3号館(左)、4号館(右)、5号館(奥)の辺りとか、
文科省所管の倉庫3棟の並びとか、
海上自衛隊の倉庫とか…。
赤れんが好きの私としては、萌え上がり状態で、赤れんがパークの外れ、駐車場まで到達しました。
ずっと雨の中、傘を差しての赤れんがパークの見学になってしまいましたけど、楽しかった
でも、青空の下の赤れんが倉庫群はさぞかし映えるんだろな…
つづき:2017/12/06 2017年3度目の関西旅行記 #2-4