OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

社会保険労務士試験 記述式の時代

2010-11-01 00:17:58 | 雑感
 今年は例年になく法改正がないためブログテーマも不足気味といったところですが、11月は労務監査に集中する予定で、落ち着いて取り組めそうなのでその点は有難いです。今週は社会保険労務士試験の合格発表があります。まだTACの上級FASTで私の講義を受けてくれた受講生が受けていますので、なんとか皆合格してくれるとよいと気にかかっています。

 私自身は平成3年に社会保険労務士試験を受けたのですが、当時は今のように午前中は選択式という語群から語句等を選ぶのではなく、記述式といって語句を埋めて行く方式でした。今の選択式になったのは試験センターに試験事務が移管された年の平成12年からで、それまでは記述式の対策として、略字は書かない、誤字には気をつけるなどの注意を講義の中でも話していました。

 また労働一般常識(労務管理という語句はまだついていませんでした)は250字以内にまとめよという形式で、当時もやはり「労一と社一」に何が出題されるのか合否の分かれ目になるような状況でした。先日自分の受験した年の労一の問題を見てみたのですが「労働力不足について人事労務管理面で記述せよ」のような問題でした。一応自分でヤマをかけてカードを作っていた中にかすっていたものがあったので、不安ながらも屁理屈をこねて何とか書けたという気がしたのを覚えています。

 平成12年から受験者の増加に対応して選択式になったときのことはよく覚えています。しかし選択式になってからの方が合格についてのどんでん返しは多くなったのではないかと思います。というのも自分が受験をしたときの労働基準法の記述は裁判所の付加金の条文だったのですが、「同一額」なのか「同額」なのかが思い出せなくて最後の最後まで悩み「同額」にしてしまい労基法はほか2問しか正解できていませんでした。当時から午前中は各科目3点以上が必要といわれていましたので、そこをどうとらえてもらえるかが勝負の分かれ目と発表まで考えていましたが、無事合格していたことを考えると少なくとも0.5点くれたのではないかというのが私の推測でした。今のように白黒はっきりするのではなくグレーというものが存在したのではないかという気がするのです。

 また特定社労士になるための試験である紛争解決手続代理業務試験もそうですが、250字の論述というのは「火事場の馬鹿力」で何とかなるものです。講師になり採点をするようになってからキーワードが入っているかどうかで点数をつけて行くのだということを知りましたが、そこを押さえながらある程度筋が通っている文章を書ければ、知らないことがあってもなんとかなるという面があります。

 今後社会保険労務士法の改正があれば試験科目の変更等があるでしょうから、再度論述式が導入されるかもしれませんが、それほど怖れることもないかなと考えています。

いよいよ寒くなってまいりましたね。今日はとうとう完全に冬に生活を切り替えました。みなさん風邪などひかないように気をつけましょう。来週もあまりテーマがないようでしたら、このブログもしばらく開業体験記でも書こうかなと考えています。
 
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