(社)日本人材派遣協会の「2010年7月~9月期労働者派遣事業統計調査」では、登録型派遣労働についてはさらに減少が続いているとのことで、同調査によるとこの期間の月平均実稼働者数は対前年同期比89.9%となり、リーマンショックの前の7割程度に落ち込んでいるとのことです。業務別では、事務用機器操作関係が77.7%になったのに対し一般事務は209.0%と、26業務に該当していないと考えられる派遣労働が期間制限のある自由化業務である一般事務として業務内容の見直しが行わたのは数字から見て明らかで、これはもちろん厚生労働省の「専門26業務派遣適正化プラン」によるものと考えられます。
顧問先企業でも、登録型派遣の26業務の適正化は着々と進んでいる状況で、派遣労働者の契約満了に伴う契約打ち切りがとても多く発生しています。しかし、厚生労働省の10月26日の発表では、「専門26業務派遣適正化プラン」により2010年の3月~4月に指導したもので、違反の是正後9割を超す労働者が解雇などの問題が起きることなく雇用が維持されている(派遣先へ直接雇用65.9%)ことが分かったとあり、若干違和感を感じるものです。その後の期の状況(特に8月~10月)を見ないと何とも言えないと思いますので、登録型派遣労働者の派遣終了後の就業状況については引き続き発表される数字を分析していく必要があると考えています。
それにしても改正法案を臨時国会で成立させるのであれば、十分な論議が必要であるにもかかわらず、このままで大丈夫なのか民主党!と心配になります。

20代半ばから社会保険労務士試験を受けてみようと考えるまでの期間は、親の死や2度の流産など取り巻く環境がとても厳しく辛いこともありましたが、今考えてみると子育てやそこで得た友人に大きな影響を受け人間的にはとても成長した期間だったのではないかと思います。ところが子供が小学校に入った初めての図工の時間に「お母さんの仕事の絵を描きなさい」と先生に言われ描いたのが「うちのお母さんの仕事は昼寝」というもので「描き直したら?ご飯とか作っているでしょう?」と先生が言っても聞かなかったというのを家庭訪問で聞かされ「これはいかん!」と思いました。このことがきっかけで、これからの後半の人生で何をしていくか真剣に考え、どうせやるならパートでなくフルに本格的に働いてみたい、それには経験があるものが良いかもしれない、この年齢での再就職よりは細々とでも開業するというのが現実的かなど考え、それなら社労士試験を受けてみようと決めました。
当時神保町三省堂の8階にあるTACのビデオ講座で合格を目指しているときは、久しぶりの勉強だったためテキストを開くのが新鮮で、講義を聞いてテキストや暗記カードに板書の内容などを書き込んで久しぶりの勉強が楽しくて仕方ないという感じでした。合格までの期間は、明確な目標があり、迷いなく目指すものがあるというある意味幸せな時期です。講義の中で当時講師をされていた佐々木先生の実務を交えた講義や宮川先生のポイントを押さえた講義が楽しく、ビデオ生ではありましたが教室のスケジュールに合わせ自分でカリキュラムを作り、家族のいない時間帯や夜中にせっせと勉強しました。
通信の強みは何といってもマイペースで勉強できるところです。年末年始や5月の連休は子供と思いっきり楽しく過ごしたかったので2週間まったく勉強しないという戦略でした。受験は戦略と私は考えており、合格するまで何年かかかるだろうというのも戦略のつもりで、それまで執行猶予的な気分もありました。しかし、時間も十分あり当時の試験は今ほど難易度が高くなかったことも幸いして翌年平成3年の試験で合格することができました。ところが合格したら扉が開くはずとと考えていたものが、合格の葉書が来ても「コトリ」とも音がしないことに焦りました。