百姓通信
自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!
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こだわりのお弁当???が売れているらしい。
それは「おいしく食べてアンチエイジング」をテーマにされおり、野菜がたっぷり摂れてカロリーが控え目、旬の素材や国産素材にこだわった献立が売りのようだ。
こだわりのお弁当が売れ、そのこだわりの弁当の惣菜責任者はそこでもこだわりの百姓の紹介がしたいという。
そういえば、スーパーに並ぶ野菜にも百姓の写真がプリントされているものが最近、良く出回ってきている。
旬の素材にどこまで拘るのか、国産にどこまで拘るのか、地産地消にどこまで拘るのか、大変難しい問題であり、業者的な発想である限り、結局表層的なモノで終わりがちなことを私は危惧している。
それは、結局どこまでいっても、どこで儲けを取るか、どこで効率を上げるか、いかに売上を確保するかがポイントとなる企業論理のままの“こだわりの弁当”は、いつの間にか“こだわりの弁当”ではなくってしまう問題をはらんでいるからだ。
それは何故か。それはこだわりには限度があるという.ことと、こだわりの素材や国産もののベースがないため、おそらく量目の追求が出来ないためだ。本気でそれに取り組むためには、先ずは、素材の確保や栽培可能な農業技術の獲得が必要になり、決して一朝一夕にはいかない。
例えば、有機農業、有機農業といえども、いまだに流通総量の0.17%しかない現実をしっかり見据え、栽培に必要な技術や資材、情報等のインフラ整備を行わないことにはひとつも前進しない。いつまでたっても、有機は特別なもの、有機は高い、…のままである。
何も“こだわりの弁当”が悪いわけではないが、“こだわり”といった瞬間に、その“こだわり”の受け止め方はひとそれぞれによって異なり、最悪な場合の表層的なこだわりは、最近の偽装表示と同様に何かがあると脆くも崩れてしまう、そんな“こだわり”に我々百姓は右往左往している場合ではなく、一日も早く自己で販路を築き、一人でも多くの消費者の方々と直接結びつくか、理解のあるレストランや小売店を開拓し、もっともっと楽しい農業を目指すべきではないか私は思っている。
どうしてもそういう形が取りたいのなら、こだわりではなく地元の弁当・・・とか○○の弁当で限定モノの方がわかりやすいのではないか。本当に地産地消にこだわっても面白いと思うが、量が必要になると地産地消ではまかないきれなくなる。数量を限定して、効率を追求せずにじっくりと進めていくのが良さそうに思う。



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