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四・日ハム 斉藤佑樹と大谷翔平の微妙な距離

四・日ハム

斎藤佑樹大谷翔平の微妙な距離

 3月29日の北海道日本ハムファイターズ対オリックス・バファローズの開幕第2戦。札幌ドームのマウンドには、かつて「ハンカチ王子」として甲子園を沸かせた斎藤佑樹(25歳)の姿があった。

 2012年の6月以来約2年ぶりの勝利を目指した斎藤だったが糸井に特大のソロホームランを打たれるなど、6回4失点で降板。成長の証しを見せることができなかった。なぜ斎藤はかつての輝きを取り戻せないのか。

 そこには去年、野手と投手の二刀流に挑戦した驚異の新人大谷翔平(19歳)の影響があるという。

 「斎藤は取材陣に囲まれる大谷に対して、『彼も大変ですよね。僕も入団当初はそうでした』と軽く受け流しましたが、プライドが高いので内心は相当な嫉妬心を持っていたと思います」(チーム関係者)

 自分より注目を浴びる後輩を見るたびに、斎藤は焦りを覚えていたのだろう。パリーグのスコアラーも斎藤に対してこんな評価を下している。

 「斎藤はそういう性格が災いしてストレートへのこだわりを捨てきれませんでした。去年右肩を痛めたのも大谷を意識して無理に球速をアップさせようとしたからなんです。キャンプでは怪我も治って状態もいいと聞いていたんですが、そう簡単に人は変われないということなんですね」

 対する大谷は斎藤をどう見ているのだろうか。

「以前、斎藤がファンから『おまえのせいで、チームは最下位になっているんだぞ!』と痛烈なヤジを浴びたことがあったんです。この時、他のチームメイトが声の主に顔を向ける中、大谷は視線を送ることもなかった。

落ち目の先輩のことなど気にしていられないという感じでした。(スポーツライター)不調続きの先輩と期待の若手。

 ただ鳴り物入りで入団した似た者同士の二人なだけに、大谷にも斎藤を意識する部分もあるのだろう。

 それは二人の微妙な距離感となって表れている。

「キャンプ中、紅白戦で斎藤と大谷が投げ合ったことがあったんです。そのとき大谷は球速を意識してか、力んでコントロールがバラバラでした。

まるで自分は斎藤のようにはならないと意地を張っているようにも見えました。斎藤を意識するあまり故障などしなければいいですが」(スポーツ記者)ダルビッシュ有の抜けた穴埋めを期待された二人の逸材。

 しかし日本ハムはその才能を未だに生かし切れていない。それどころかこのままでは二人とも共倒れしかねない状態である。 五へ続く

 

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