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300日拘留獄中記65昭恵さんからのTEL2-2

300日拘留獄中記

65

昭恵さんからのTEL2-2

籠池諄子

この時、迷いながらもまだ安倍首相を慕う心を持っていた主人は、すぐに学園に電話し

「ファクス届くので対応するように」指示を出した。

 その時今度は私の電話が鳴った。住吉大社の権宮司Kさんの奥さんからだった。

Kさんの娘さんは安倍昭恵さん付きのスタッフを、後には安倍首相付きのスタッフを務めているとも聞いていた。

『籠池さん、今娘のところに来ているんだけど、昭恵夫人に“一体どうなっているの”って聞かれているのよ』

「え?安倍さんの秘書の初村さんから電話があって、昭恵夫人が名誉校長をやめられるって。こちらの方がどうなっているのか聞きたいぐらいです」

『えーっ!?昭恵さんが小学校の名誉校長をやめられたって、どういうこと』

驚いているので事の経緯を詳しく説明した。一方主人の電話には学園から「ファクスが届きました」と連絡が入った。私はそれも奥さんに伝えた。

「ファクスには昭恵さんが名誉校長を辞任する旨が書いてあるそうで、“直ぐにホームページから名前と写真を外して欲しい”とおっしゃっていて」

 『娘からだけど、昭恵さんは“そんな文章知らない、私は辞めていない”と言ってはるらしいわよ』

奥さんはそうおっしゃったが、もうどうでもいいという思いだった。

その後昭恵さんから私の携帯に電話があり、

『私は今でも名誉校長をやりたいと思っている』と言われた。

後に昭恵さんの豹変ぶりを、報道で知ることになるのだけれど。

 あの時期は何が起きているのか分からないほど激動の日々だった。次々と降りかかる事態に翻弄され、ふらふらだった。しかし主人はのちのちこう言っていた。

「あの3日間が、ターニングポイントだった。

保育園や幼稚園が嵐に晒されて、僕が守らないといけないのに、雲隠れしろという。あれで学園は大ダメ―ジを負ってしまった。ただ僕もあの時に目が覚めた。

安倍晋三さんの正体が分かったのだから感謝しないといけない」

何かが確実に動いている気配がします。

いま私の心は安定しています。

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