FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



米国の悪い指標とエボラショックで大きな下落を見た相場だったが、とりあえず小康状態になった。月曜日からも小康状態を保つと思われるが、それほど間を置かず、次の下落が来ると考えている。
 
まず、エボラだが、おそらく米国ではダンカン氏起因のウイルスのこれ以上の拡大は阻止されたと思う。今回の件で、ウイルスが、患者の発熱あたりまでは極めて感染力が弱いこと、逆に末期には予想以上に感染力が強いことがわかった。これなら先進国では医療が発達しているため広まりにくいと思われるが、問題は、リビア・シエラレオネ・ギニアの三国の問題および、そこからその他の途上国(たとえば、アジア圏など)へ広がらないかだろう。ここで、確実に効く薬がひろく行き渡れば拡散防止にかなりの効果はあるはずだ。今のところ、ある程度効果があって、大量生産可能なのは、富山化学(富士フイルムの子会社)の開発した、アビガン錠(ファビピラビル・T-705)だけのようである。アビガンは元来インフルエンザ薬なので、2010年にはすでに大量生産の工場がたちあがっているため、これを稼働させれば問題ない。もともと大量生産をもくろんでいたわけだが、催奇形性の弱い副作用が認められたため、現状ではインフルエンザ薬としての大量生産はストップになっている。しかし、副作用の治験は済んでいるわけなので、エボラへの薬効についての治験的治療がさらに進むことを期待したい。なお、国内で患者が出た場合には投与が決まっている

ということで、薬の生産もまだまだであり、今後西アフリカでの拡大が続き、各国での散発的発生もあると思われ、気を許すわけにはいかない。やはりしばらくはエボラもリスク要因だろう。

QE停止については、先送りなどという話も出てきているようだが、先送りになれば、世界経済の不安定は続くということの証明であり、現状はむずかしい。さまざまなリスクを考えて、月曜日からも米国株価の不安定は続くと見ている。次の大きな下落もほど遠くはないだろう。

(補足)今回の下げはたいしたことはないという立場からの理由として、以前の大きな崩れの時にはTEDスプレッドの上昇が伴ったということがあげられる。今回はいっさいTEDスプレッドには変化がない。一応、公平のために、このチャートを掲げておく。参考資料とされたい。




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