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韓国時代劇ドラマ 「商道」④ (2001~2002年 MBC)

 

 

   「商道」を盛り上げたのは、商人グループ「湾商」「松商」「柳商」のメンバーたち(今でいえば大企業会社の社長、重役、部長、社員)です。旅芸人一座の人たちも面白く、法や貿易の権利を司る朝廷の役人、中国清の商人、それぞれが適役で見ごたえがありました。
 
 「元湾商の書記で松商の大行首(重役)チョン・チス」役チョン・ボソクの悪役ぶりはキリキリしていました。根っからの悪人ではなく自身も優秀なのに、イム・サンオクを妬み彼を越えようと悪事を働いていく悲しい男を演じました。商道のチョン・ボソクには悲哀を感じてしまいます。
「ずっと会いたい」(1998~1999年MBC)「人生は美しい」(2001年KBS)「人魚姫」(2002年MBC)「妻」(2003年KBS)「テジョヨン」(2006年KBS)「甘い人生」(2008年MBC)「ジャイアント」(2010年SBS)
 
 「松商の悪人チャン・ソクチュ」役チョン・ホグンは、韓国ドラマにかかせない名脇役俳優です。彼が出演しているか、全編通して出演するかしないかでは、ドラマの面白さに大きく影響します。「商道」を観た方のブログでも、「もう顔も見たくないほどイヤ」という書き込みもあり、嫌われ憎まれるほど、いい役者といえるのでしょう。チョン・ホグンのような素晴らしい俳優をTV会社は起用するべきです。
 「ホジュン」(1999年MBC)「グッキ」(1999年MBC)「ワンチョ」(1999年MBC)「チェオクの剣」(2003年)「善徳女王」(2009年MBC)「トンイ」(2010年MBC)「広開土王」(2012年KBS)
 
 「柳商の女大行首ウ・ヨラン」役のチェ・ラン、女性でまたぎ姿(猟師)の似会う俳優では一番でしょう。チェ・ランも1980年代から活躍している、韓国ドラマにかかせない味のある俳優です。役どころとしてはヒロインの叔母、秘書、キャリアなどが多いです。配役されているだけでうれしくなります。
 「新貴公子」(2000年MBC)「オールイン運命の愛」(2003MBC)「真珠の首飾り」(2003年KBS)「怪傑春香」(2005年KBS)「トンイ」(2010年MBC)
 
 「芸人一座の短剣投げイ・ボクテ」扮するキム・セジュンもぜひ起用してほしい名脇役です。シリアスな役からコミカルな役まで演じ、会社の同僚、上司や友人、庶民の役などで出演すると、キム・セジュンがいるだけでほっとします。ドラマにも厚みがでてきます。
 「シンデレラ」(1997年MBC)「白夜」(1998年SBS)「真実のために」(1998年)「グッキ」(1999年)「彼女の家」(2001年MBC)「おいしいプロポーズ}(2001年MBC)「新入社員」(2005年MBC)「帰ってきたシングル」(2005年SBS)
 
 「イム・サンオクの母」ナ・ムニは最近、長編ドラマにコミカルな役柄でよく出演しています。ナ・ムニで一番衝撃を受けたドラマは「私が生きる理由」(1997年MBC)です。長屋の住人で知恵遅れの役ですが、演技がものすごくうまくて、どうみても知恵遅れの人にしか見えませんでした。数々の人が知恵遅れの役を演じるのですが、演技をしている感が否めません。ナ・ムニを超える俳優にまだ出会っていません。
 「愛の群像」1999年MBC)「新貴公子」(2000年MBC)「母よ姉よ」(2000MBC)「拝啓ご両親様」(2004年KBS)「バラ色の人生}(2005年「噂のチル姫」(2006年)「愛しの金玉葉」(2008年)
 
 「松商大行首ファン・デホ」役のメン・サンフンはイ・ビョンフンの時代劇6作品すべてに出演しています。善人で主人公を見守る良きアドバイザーとして、なくてはならない人でしょう。「商道」ではずるがしこい商売をするチョン・ボソクの対抗馬として、松商の娘キム・ヒョンジュと同じ、正々堂々とした商売をと考えている人です。
 「星に願いを」(1997年MBC)「私が生きる理由」真実のために」(1998年MBC)「黄金時代」(2000年MBC)「神の天秤」(2008年SBS)「ホジュン」「チャングム」「ソドンヨ」「イサン」「トンイ」
 
 「芸人一座の長」キム・ヨンゴンもいい味だしています。ケチでずるそうですが、悪人には見えません。情けない役も演じますが、会長役も多いです。「第5共和国」の実在の政治家「金泳三(キム・ヨンサム)」役はピッタリで、キム・ヨンゴンのほうが本物以上に「金泳三(キム・ヨンサム)」らしいです。
 「ワンルンの大地(2000年SBS)「三銃士」(2002年SBS)「母さんに角が生えた」(2008年KBS)「黄金の魚」(2010年MBC)
 
 イ・スンジェ(松商代表)、パク・イナン(湾商代表)、イ・ヒド(湾商商人)、イ・ゲイン(湾商商人)、キム・ジャオク(ミグムの母)、今でも出演作が多い俳優で、重鎮ですね。
 
 
 他にも、芸人一座のトホホのキム・ドンス(善徳女王)、湾商の大行首で律義な商人チョン・ミョンファン(あなたそして私)、港商の商人ペ・ドファン(初恋)、謀反人ホンギョンネ役のパク・チャンフン(ホジュンでは王の役)が心に残ります。
 
  イ・スンジェ率いる「松商」は朝鮮一大きい商団にもかかわらず、商売が悪どく、ライバル商団をつぶすためにいろいろなことをします。現代の倫理なき自由競争に似ています。商道の主人公イム・サンオクが属する「湾商」の「利より義」の精神で、お互いが正々堂々と勝負して、争えばよいのであって、負けた相手をさらに追い打ちをかけて抹消しようとするのは道理にはずれていると思います。相手のものを奪うのではなくて、それぞれの商品を堂々と自信を持って売る、胸を張って商売する、切磋琢磨して美しい競争をしていく世の中になってほしいと願わずにはいられません。
 
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