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韓国ドラマ「あなたそして私」⑥ 登場人物を見て思うこと

 「あなたそして私」を見ていると、1990年代の俳優陣の層の厚さをつくづく感じます。

 韓流ブーム以前の韓国ドラマは、今では考えられない主役級の俳優たちが何人も出演し、今となっては夢のような共演が当たり前。豪華なごちそうをいただいているようで、お腹いっぱいで大満足になります。
 ”この役合わないなあ”とか”この役あの人が演じればいいのに”など、ドラマに集中できない今の配役とは全く違ってじっくり見る事ができます。
 1990年代から2004年までの若手俳優たちのみずみずしさ、上手い演技、立っているだけでスター性を醸し出す人達。ベテランの俳優陣もまだ若く油が乗っているので、演技が自然で力強くて、安心して心おきなくドラマの世界に入っていけます。
 
 何故こんなにも以前の配役を誉めるのかというと、今があまりにも悪すぎるからです。芸能プロダクションに所属していないと配役されにくいのが一番の問題です。各テレビ局は公募採用などで、いい俳優をかかえているのにもかかわらず、いい俳優を使わない。若手俳優も個性と魅力に欠ける人が多くなった。
 韓流スターの若手俳優たちが今やベテランになって出演料が高騰しているのだったら、大勢いる名脇役さんたちを配役するべき。芸能プロダクションの大小、所属にかかわらず適材適所の配役をすべきです。日本と同じように、「テレビ局」よりも「芸能プロダクション」のほうが力を持ってしまった弊害なのでしょう。
 
主人公もベテランも同じ俳優ばかり出演していると、そのうちあきられて観る人も少なくなり、韓国の人だけが観るテレビドラマになってしまいます。良い俳優、脚本、演出、カメラ、音楽が揃わないと、韓流も先細りになってしまうでしょう。
 唯一KBTVSは有名でなくても、いい配役といい脚本で「ポッキ姉さん」のような夢中になるドラマを作ることができます。それが一縷ののぞみか、面白いドラマを期待したい。
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