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「チャングムの誓い」③ イヨンエ出演ドラマ

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 「チャングムの誓い」ではイ・ヨンエの魅力が十二分に発揮されました。聡明で美しく、清く正しい人。韓国の女優では声が一番きれいでやさしい人です。
 「チャングム」を観た後にイヨンエのドラマを10作観たのですが、意外だったのは「チャングム」のイメージと違う役柄が多かったことでした。
 家庭の事情や貧乏などで環境に恵まれなかったり、シニカルで世の中を斜めに見てしまうような、一言でいうと屈折した性格の役が多かったことです。
 「アスファルトの男」1995年(SBS)のイ・ヨンエは不幸の極めつけでした。派手な化粧で米軍クラブに出入りし、未婚の母になり、韓国にいられずアメリカへ渡ります。苦労と貧乏のなかで働きながら娘を育てます。アメリカ人と結婚するも、酒を飲むと人が変わり、暴力を振るう酒乱の男でした。このドラマは他の話しも暗くて重くて、途中でギブアップしました。イメージ 6
 「宮廷女官キム尚宮」1995年(KBS)では朝鮮王朝歴史上3大悪女であるキム尚宮を演じました。「チャングムの誓い」のキョン・ミリ以上の悪役で、光海君のために王を毒殺します。
 イメージ 1「北の駅から」1996年(MBC)では、イ・ジョンウォンと共演しています。女を捨てるイ・ジョンウォンというイメージがありますがいい人の役です。反対にイ・ヨンエは両親の別居で、愛や結婚を信じていない冷めた心の持ち主です。
 「絆」1996年(MBC) イ・ヨンエは孤児院育ちで、ミステリアスで暗い影のある役です。ただ話が重くて暗くて古臭くて、途中でギブアップしました。
 「私が生きる理由」1997年(MBC) ソン・チャンミンと共演で二人とも汚れ役を演じています。家が貧乏、親が病気なので、性格は地味で真面目でお酒が飲めないのに、家族のために場末のバーでホステスをしています。
 「ドクターズ」1997年(MBC) 冷たくて利己的なチャン・ドンゴンを愛していますが、チャン・ドンゴンはイ・ヨンエのことを都合のいいときだけ呼び出して付き合うだイメージ 2けの女としてしか思っていません。愛のないチャン・ドンゴンとは別れるべきだとは思っていますが決心がつきません。「チャングムの誓い」とは正反対の、明るさのない屈託のある役を演じています。
 「波」1999年(SBS) 両親がいなくて、祖母に弟と育てられた貧乏大学生で、イ・ジェリョンと付き合いますが、学費稼ぎのため、クラブでホステスをします。それがイ・ジェリョンにわかってしまい、罵倒され病気になり、お寺にこもってしまいます。コンプレックスがあって晴れ晴れとしませんが、どうにか誤解も解けて結婚し、大家族の一員として、長男の嫁としても認められ、本来の素直なイ・ヨンエになります。
 「インビテーション」1999年(KBS) イ・ヨンエにはイ・チャンフンという恋人がいるのに、結婚に踏み切れません。偶然再開した幼馴染のキム・サンギュンはイ・ヨンエの親友キム・ミンの婚約者でした。キム・サンギュンは婚約者を捨ててイ・ヨンエに迫ります。イ・ヨンエは、キム・サンギュンと親友のキム・ミンとイ・チャンフンの間で、ドロドロの四角関係に悩み苦しみます。
 イメージ 3「火花」2000年(SBS) 心から愛していない婚約者のチャ・インピョがいるのですが、旅先で出会ったイ・ギョンヨンとお互いに婚約者がいながら激しく愛しあいます。結局は愛を感じない金持ちのチャ・インピョと結婚しますが、家柄の違いで夫の両親にこれでもかといじめられ大変なことに。。。脚本のキム・スヒョンンらしい、人はお互いに傷つけあうという厳しいドラマでした。
 
 イメージ 4このように、本来もっているイ・ヨンエの魅力が惹き出されない役柄が続きました。
 「真実のために」1998年(MBC) 「チャングムの誓い」と同じ脚本家キム・ヨンヒョンの作品です。このドラマでやっと「チャングム」に近い、清く明るく前向きなイ・ヨンエを観ることができました。弁護士役のソン・チャンミンと共演です。二人とも正義感が強く、貧しい人や弱い人の力になって、金持ちや権力者と戦います。イ・ヨンエは暖かく思いやりのある人にピッタリなのです。イメージ 5
 イ・ヨンエには「チャングム」や「真実のために」のような、正しくやさしくくじけない、いつでも前向きな人を演じ続けてほしい。屈折した役や暗い役は他の人でもできますが、「チャングムの誓い」はイ・ヨンエでなければ演じられなかった、と強く思うのです。
 
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