パッとしないタレント女「××をやるときは◎◎っていう名前で~」
さえぎって有吉弘行「もうそういうデーモンシステムやめません?」
ロンブー淳「それ気まずいんだよな。俺もビジュアル系バンドでやってたから」
有吉「デーモンシステムと野菜ソムリエやめません?」
淳「完全に俺じゃねーか。おめーがどっかで思ってたこと付け足すんじゃねーよw」
面白い番組だったけどな、ロンドンハーツ。完全に過去形。↑の引用は有吉弘行を中心に据えたタレント進路相談という名物企画だが(2013年OAの回)、アメトークの「おしゃべりクソ野郎」をはじめ彼が人を斬る鮮やかさ、品川祐のように文化人系の仕事がなくなったり、逆に熊田曜子などキャラやいじり方が定着して仕事が増えたりと業界内に影響力があり、有吉は冠番組をいくつも持つなど権力が生まれ、そして有吉もロンハーもめっきりつまらなくなった。
毒舌といっても「なあ川島(劇団ひとり)よ、何であんなひどい開会式のそれも一番意味不明な部分に出させられたの?」「緊急事態宣言を出したのに昭恵さん大分のイベントに呼ばれて喜んで出かけちゃって」「粗末なマスクだな、しかもカビかよ。ユースビオって何者?」「ダウンタウンさんと爆笑問題さんが手打ちをしたのはタイタンが橋下さんのテレビ出演を斡旋することで安倍首相周辺と大阪維新の利益を守ってるからかな」などなど言えるわけないでしょ。タブーがいっぱい、忖度しまくり。長期化するコロナ禍と、その最中に強行されたオリンピックのため、テレビや芸能人やスポーツ選手は本当に必要なのか多くの人が疑問を持ち始めた。なのに大切な問題を避け、身内同士でイジッたり格付けしたりクズぶりを売りにしたり泥仕合をはじめたり懲りないテレビと特にダウンタウンや有吉をはじめとする大物芸人に、マトモな感受性を持つ人ほど不潔感・嫌悪感を抱くように変ってしまった。
身内のイジリ合いといっても、↑の有吉とロンブー淳のやり取りは、両者の実力や立場が拮抗していて面白い。淳は貧しい家庭に生まれ、目立とう精神と上昇志向が強く、「野菜ソムリエ」「城郭検定」「社会人入試」「テスラ株」といったプチブル的に俗悪な記号を集めたがるので、有吉は進路相談の機会を利用して司会者の淳をイジってみせたわけだ。
何年か前のアメトークだったか、とろサーモン久保田が「かまいたち山内さんから薄毛の薬と某仮想通貨を紹介されたけどどっちもインチキだった」と暴露。山内ってお笑いでは有能そうだけど、それ聞いて「普通のバカなおじさんじゃん」って思ったし、そのうち彼が通常なら「トランプか!」って突っ込むような題材に「バイデンか!」って突っ込む熱烈なQアノンであることが知られるように。淳が好む記号とはまた異なる、しかし拝金・射幸性・ルッキズムや排外主義など共通する趣向がうかがえる。飲む打つ買うの芸人さん、中田も西野も。
仮想通貨というのは、通貨として安定的に使えるようになるとはとても思えない、完全な投機だ。上がる理由も下がる理由もよく分らないし、発行元や保有上位の者が操作できる。それらの者が突然逮捕されたり、政府が禁止することもありうる。でも考えてみれば、それってお笑い芸人とよく似ている。アンタッチャブル柴田はなぜ干されていたのか。有吉の結婚の裏事情とは。ヤミ営業やユーチューブ進出。アンジャッシュ渡部やチュートリアル徳井の不祥事。コロナ続出の芸能スポーツ界、最初の犠牲は志村けん。
彼らは、それだけでは空っぽな紙や電波のメディアを下品な話題で満たし、人を集めて賑わせることができる。そして一般人も、投資の様子、仮想通貨よりはとくに「米国株」やそのETF(上場投資信託)類にお金をつぎ込む様子を証券会社のスクショなどツイッターに掲げ、空っぽな自分に変化に富んだ充実した時間を与えることができる。
「投資をやってるんですよ」。「ふーん(損すればいいのに)」。親しい間柄でもお金の話ははばかられる。当ブログでも自分がどうなのかということは避けてきたが、きょう少しお話します。
高卒で電電公社に勤め、民営化してNTTとなりしばらくすると政府がNTTの株式を順次公開することになり、社員持ち株会というのが給与から天引き積み立てる形でスタート、最初にまとまった金額を入れることもでき、私は0.3株ほど持っていて、ブームで高値になったとき退会・売却して利益を得た。これに味をしめて証券会社や銀行で投資信託を買うようになり、ほぼ負けっ放し、長期入院後に退職してからは貯金や親の遺産を元手に数種の投信、特に年3~5%の分配金が出るリート(REIT)と呼ばれる不動産投資信託を生計の中心に据える。これらが2008年のリーマンショックで暴落、総額半分ほどに縮んでしまい、2012年から始めた同人誌の収支との兼ね合いで徐々に投信から個別株、日本株から米国株(配当しないグロース銘柄)に移行、コロナ以降はリーマンショック前の雰囲気に似てきたように察して縮小し、この年明けに完全撤退。
以上の経験に照らすと、↑画像に入れ込んだ「REITは不動産を持ってる連中が下げ相場を見越して証券化し、個人投資家にババを引かせる」というからくりに信憑性を感じる。高名な経済学者ガルブレイスは『大暴落1929』という著書の中で、1929年の暴落が長期・世界的な1930年代の大恐慌を招いた要因を5項目挙げ、うち1つで「企業構造の最大の欠陥は、持株会社と投資信託という新種の経営形態と密接に結びついている。持株会社方式は、電力・水道などの公益事業を筆頭に、鉄道や娯楽産業など規模の大きい業界を席巻していた。このような経営形態は、すでに述べた投資信託と同じように、逆レバレッジによって壊滅的打撃を被る危険をはらむ。とくに問題なのは、下流側の事業会社から支払われる配当を、上流側の持株会社が発行した社債の利払いに充てるやり方である」と述べている。
要は持株会社と投資信託という枠組み自体が責任回避・リスク拡散を目的に含むので、そこへ投資ブームが起って個人が借金してまで株や不動産の値上がりを期待して買うと、大きなバブルが一挙に破裂する危険が高まる。バブル崩壊は大なり小なり周期的に起るので、ウォール街をはじめとする金融業者は競って複雑な商品を作り、成績を誇示して夢を売り、近年は低金利・金融緩和にも助けられ、特にGAFAやテスラをはじめとする米国ハイテク株が右肩上がりに高騰し、個別株は高くなりすぎて会社員層が容易に買えないため証券会社は「レバナス=米NASDAQ指数に2倍3倍のレバレッジで連動する」などのさまざまな投信をユーチューブとツイッターで宣伝して取り込みを図る。未熟なカモを集め、保険にしておけば、自分たちは危機を察して先に逃げることが容易になる。
↓の「子どもの学資を~」というのはブームになると毎度現れるネットミームのようなもので、このアカウントは証券会社やユーチューバーのステマなのかも。しかし推しやガチャに慣れているとより魅力的に映ってのめり込む者も少なくないだろう。銘柄などで界隈を形成し、自慢・嫉妬・内ゲバなど渦巻き「魔神ホールド」なる造語が飛び交う。ホールド⇒値下がりしてもいずれ上がると信じて持ち続ける。私の経験では指数や個別株が持ち直しても投資信託は戻らない。目減りする。ましてレバレッジなんて長期で積み立てるものではない、博打だ。
90年代の橋本首相が「アメリカ国債を売りたい誘惑に駆られる」とジョークを飛ばしただけで為替が動き、彼は米政府から大目玉をくらって短命に終った。中曽根・小泉・安倍と、アメリカのケツ舐めが上手いと長期政権になる傾向。中曽根は日和見主義によって、安倍はバカで恥知らずだから、小泉はその中間かな。
アメリカの許しなく戦争なんて…。むしろ挑発だけなら中露にやられっ放しの感。ただフレディ・タンという人物はシンガポールの情報セキュリティ専門家ということで「日本の右翼は少女のようにおぼこい」という比喩はさすが。
少女のようにおぼこい⇒家柄や資産を重視する親から箱入り娘として育てられるような中産階級的な産物であり、外界の人や情報に染まっておらず、夢みがちで、安倍さんトランプさんが民主党と中国をやっつけてくれると信じる。トランプについては軍歴がないが破産歴があること、プーチンらの選挙介入で大統領になれたこと、側近から暴露や裏切りが続出していること、そして何より昨年初めの議事堂襲撃、それらは忘れたりなかったことになる。
最近の目立つデマで、カリフォルニア州では95ドル以下の窃盗が無罪になったので治安が極度に悪化しているというのが、黒人が商品を持ち出している映像と共にツイッターなどで広まっているが、中高年男が多い普通のネトウヨより、若い大卒サラリーマンで安倍とトランプが株価を政策の中心に据えたことをきっかけに投資を始めたような層で好まれるデマだ。
そういう投資初心者のツイッター・アカウントでお決まりのように使われるFIREという言葉も、生計・独立・リタイア・早期を意味する造語だが、若い会社員層が安倍トランプを好むことから、トランプが米リアリティ番組で使ったYou're Fired!(クビだ)に絡めて証券など金融業者が流行現象に仕立てたとみることもできよう。社内の人間関係、長時間労働や通勤を煩わしく思い、早期退職したいが起業の知恵・行動力もなく、流行に煽られ米国株、とくにNASDAQ市場のハイテク株に夢をみる。しかし安倍の「ウラジーミル! 共に駆けて駆けて駆け抜けて」ノシ付けて北方領土譲っちゃったというくらい内弁慶の卑屈なバカで被害者意識と承認欲求だけ一人前なので、リベラルの牙城で平均所得が高い、まさにFIREの本場といえる「カリフォルニアの治安が悪化」なんてデマを信じたいから信じる。株が下がるとバイデンと岸田のせい。
私がウォール街の人間だとしたら「絶好の機会だ。どうせ日本なんて没落するんだからNASDAQ市場のバブルをこいつらに損失をなすりつける形で調整しよう」と考えても不思議はない。既にネットフリックスやフェイスブック(現メタ)といった時価総額の大きい銘柄が1日で20%以上下げており、これからFRBの数回の利上げ、日本から米国の1300銘柄が信用取引できるようになる(反感を買っているアマゾン・フェイスブック・テスラなどを個人が「売りから入れる」ようになる)など目が離せない展開が続きそう。先の橋本発言のように、日米の経済は互いに縛って保険にしている面があり、当時より日本のプレゼンスが半減しているとしても、想定外の惨事になってしまう可能性もある。私が確実にいえるのは、おぼこい少女のFIRE民の多くは願望と裏腹にますます勤務先に縛り付けられてしまうだろうということ。
三浦るり・古市・ひろゆき・手を洗うBAKAといったインチキ人物がコロナでむしろ焼け太り、リケジョ小保方・イソジン大阪・熊本のアサリ・みなし陽性 etc etc せつなさの スピードは高まって とまどうばかりのわたし…