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20世紀のポスター [タイポグラフィ]

2011-02-16 23:04:23 | Bibliomania
『20世紀のポスター [タイポグラフィ]─デザインのちから・文字のちから』@目黒・東京都庭園美術館(開催中~3月27日・10:00~18:00・休館:第2・第4水曜・一般1000円)
日常の中で私たちはたくさんのポスターを目にします。その無数にあるポスターの中にあって、いかに内容をよりよく伝えるか。古今東西のデザイナーはこの点でしのぎを削ってきました。その際、重要な役割を果してきたのが、文字による表現、タイポグラフィです。
20世紀の前半にヨーロッパ各地で起こった前衛芸術運動、構成主義やバウハウスに触発され、シンプルな構造をもつ「サンセリフ」と呼ばれる書体を中心に構成したポスターが現れます。1950・60年代のドイツやスイスでは、画面を水平垂直に分割して文字や写真を構成する「グリッドシステム」の技法が考案され、各国に広まりました。一方、1960・70年代のアメリカでは、音楽好きの若者を中心に流行したヒッピー文化の中から、サイケデリックな文字表現が生まれます。そしてポストモダンの時代といわれる1980・90年代には、パーソナルコンピューターが登場して印刷産業のあり方を変え、ポスターデザインは新たな局面を迎えることになりました。社会を映すポスターが次々と現れた20世紀は、文字に関する思想や表現もまた多様に変化した時代でした。
本展覧会では3200点におよぶ竹尾ポスターコレクションの中からタイポグラフィに焦点をあて、厳選した約110点のポスター作品を紹介します。



テオ・バルマー(Theo Ballmer) バーゼル国際事務用品展 1928 スイス



ジョヴァンニ・ピントーリ(Giovanni Pintori) オリベッティ社 1949 イタリア



エミル・ルーダー(Emil Ruder) グーテ・フォルム(良き形態)展 1954 スイス



ヨーゼフ・ミュラー=ブロックマン(Josef Müller-Brockmann) ストラヴィンスキー、ベルク、フォルトナー 1955 スイス



亀倉雄策 ニコンSP 1957 日本



ウェス・ウィルソン(Wes Wilson) グレイトフル・デッドらのロック・コンサート 1966 アメリカ



マックス・フーバー(Max Huber) モンツァ・グランプリ 1970 イタリア



杉浦康平 第八回東京国際版画ビエンナーレ展 1972 日本



木村恒久 シネマ・プラネット1980(映画・ツィゴイネルワイゼン) 1980 日本



勝井三雄 モリサワ・華 1993 日本

これも、パソコンが壊れて使えなかった週に。一点ものの絵ならともかく、お金を取ってポスターを見せるのに疑問も覚えないではないが、展示の内容は、まあ及第点かと。展示されたポスターが全て収められて解説の付いた図録も充実。
流通ルートが限られているためか、図録には一定の需要があり、ブログで使い終わってしばらくして手放す場合も、ニッサンのカーデザイン、コドモノクニ、道教の美術、少年サンデー×マガジンといったやや小規模な催しでも、正価の7割ほどを即決価格にしておくと買い手が現れた。
見本を目にして、迷ったとき、ご参考までに。
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