湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

「水戸学」が幕府を倒す・・・歴史の考察

2017-02-03 17:33:19 | Weblog
徳川幕府は
250年にわたって、日本を平和と繁栄に導いた
自分達の基本政策を、よりによって
倒幕勢力のスローガンにされてしまいました

言ってみれば
自分の武器を敵に奪われてしまったのです

幕府は、これによって
倒幕勢力に対し、思想的に敗北しました
反論のしようが無かったからです

井伊直弼を初めとする
幕府側の人々も、本音では、開国したくありませんでした

「尊皇攘夷」

を、実行できるなら、実行したかったのです

国際情勢の変化により
やむを得ず強行した基本政策の変更でした
幕府自体が、この状況に、苦り切っていたのです

朝廷の命により

「攘夷」

を実行することになりましたが
どだい、そんなことは不可能であったし
事態を悪化させるだけでした

一方、幕府の

「尊皇」

は本物でした
徳川御三家の一つに水戸藩があります
ここで

「水戸学」

と呼ばれる、歴史研究がなされていました
その基本が皇国史観だったのです

これを始めたのは
黄門様で有名な水戸光圀です
実際の水戸黄門は、諸国漫遊などしていません
黄門様の命を受けた水戸藩士が、諸国を巡り
歴史資料を収集していたのです
ちなみに”助さん格さん”のモデルもいたようです
似た名前の人が、実際に、この仕事をしていたのです

水戸藩の編纂した

「大日本史」

は、江戸時代には完成せず
明治になって、ようやく完成したそうです
おそらく、幕府にしてみれば
諸国を偵察する口実だったのでしょう
初めから、完成させる気など、無かったのかもしれません

いずれにしろ、水戸藩の活動により
皇国史観が全国に流布する要因となりました
そして、それが、幕府を倒す思想となってしまったのです



コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「尊皇攘夷」は徳川幕府の基... | トップ | 薩長による天皇の政治利用・... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2017-02-03 20:03:48
残念でしたね
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事