湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

防潮堤を作る愚行・・・大震災の教訓

2014-03-06 12:00:01 | Weblog
今日の産経新聞の1面を見てがっかりしました
宮城県に作られた防潮堤の写真と記事です
地上高15mの高さの津波が来た場所に
海面からの高さ7,2mの防潮堤を作る意味は何処にあるのでしょうか?

そもそも、防潮堤が役に立たなかったのは、今回の震災で証明されているのです
マスコミの批判精神の欠落も、ここまで来れば病気です

おそらく関係者は、もう、高さ15mの津波は来ないと考えているのでしょう
高さ15mの津波が、もう一度くれば
波は防潮堤を軽々とと超え、防潮堤の内側を水浸しにし
しかも防潮堤の高さの水面の湖として、しばらく残ることでしょう

通常の津波ならば、波は引きますが
防潮堤に遮られて、海水が残り
津波被害は、より大きく、長期間に及び、塩害もひどくなります

津波が無くとも、陸側で大雨や洪水があれば
陸側に湖の様な水たまりが出来てしまい
その被害は大きく、長期にわたるでしょう

万里の長城の様な防潮堤を作ることには
私は一貫して反対しています
防潮堤計画は、あまり論議されることもなく
速やかに決定され、実行に移されました

動機が津波対策ではなく、予算獲得にあったことは明らかです
予算がどのくらいかかったのか、教えてほしいものです
震災の被害や津波対策を口実に、予算だけを欲しがる
関係者の退廃した心を思うと、やりきれない気持ちになります

被災地へ行きますと、何が必要かという議論よりも
目先の金儲けに右往左往する人々に出会います
政治家達がその典型です

そんな中で、あえて防潮堤を作らない道を選んだ地区もあります
岩手県釜石市唐丹(とうに)町花露辺(けろべ)地区です

「漁師は海の見えないところに住めない。高台に逃げれば助かるんだから」

これが彼らの言い分です
このような立派な見識を持つ人々もいるのです
政治と利権に流される人々の中で、一服の清涼剤のような話です

私も、海辺の町を海から遮断することには反対です
今後に予想される大規模地震と津波の対策として
日本列島を防潮堤でぐるりと囲んでしまうような愚行を
政府は本気で推し進めるつもりでしょうか?
コメント
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