ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

銚子てくてくさんぽ4

2021年04月10日 | てくてくさんぽ・取材紀行
犬吠埼灯台から直下の園地や土産物屋街、寝ながら景色を眺められる展望施設の「犬吠テラステラス」などを見て、銚子電鉄の犬吠駅方向へ歩く。岬の直下には遊歩道も整備されていて、ジオパークならではの地質観察を楽しんでの散策もできる。沿道は眺望露天風呂が人気の京成犬吠埼ホテル、直下には閉鎖されたマリンパークのエントランス周りのオブジェが、朽ち果てている様が物悲しい。犬吠駅はポルトガル風の地中海風な雰囲気の建物で、銚子電鉄の拠点駅のためぬれせんなど名産品、かつて観音駅の名物だった鯛焼きも販売されている。

ここから「地球の丸く見える展望館」を歩いて目指すが、道中のすぐに目に入ってくるのが、彩色鮮やかな巨大伽藍の寺院。キャベツ畑が広がる先、背後に愛宕山山腹の岩山を控えた姿は、これまでの海風景からしてかなりの唐突感がある。「補陀洛山満願寺」は、百観音や四国八十八ヶ所など諸国霊場を満願成就した人々の浄財で造られた寺院。犬吠埼付近は吉方東端ともいわれ、本尊の十一面観音像は満貫叶う観音様として信仰が篤いとされている。

にしてもこの寺院、諸堂と仏様が実に豊富だ。朱塗で色鮮やかな廉がかかる仁王門の正面に、まずは不動堂。参拝路の奥には大師堂と大日堂が並び、鐘楼側へ折り返すと七福神各々の祠がずらり。さらに文殊堂、薬師堂、五百羅漢堂と見て、中門から先が本堂になる。黄金に輝く開山大塔の前には、聖観音や千手観音など7体の観音石像が控え、塔を囲むように満願堂が配されている。この中は四国や坂東、西国、秩父の百観音霊場で、もうご利益十分なほどのしつらえである。

また境内を歩いていてよく目にするのが、朱書きの看板類。仏様の説明やご利益などが大書されていて、無粋にも思えるが参拝の導流としてはわかりやすいとも。ここ、初日の出の名所としても人気があるそうで、キャラの濃さはともあれ霊験あらたかなとっぱずれの吉所であるようだ。

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