ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

ヴィアイン広島@広島

2019年03月22日 | 宿&銭湯・立ち寄り湯
広島の宿は、3度目となるヴィアイン広島。駅構内で窓からはトレインビュー、朝は列車の通過音で目覚めるほど。宿泊費に込みの朝食は、駅ビル内の居酒屋「駅膳」にて焼きサバ定食をチョイス。

今日はローカルな広島さんぽから、行ってみましょう。

広島駅ビルてくてくさんぽ

2019年03月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
庄原から広島へ移動、ここからは毎年恒例の市内てくてくさんぽとなる。最初は駅ビル「ekie」の、一番新しくオープンしたノースエリアへ。2階は広島および瀬戸内圏のみやげ街で、もみじ饅頭や水産加工などお馴染みの店舗が並ぶ。定番店のほか「しま商店」「しま市場」と称し、あまり知られない逸品を扱う取り組みが面白い。

1階の飲食店街は、汁なし坦々麺の「くにまつ」、お好み焼きの「麗ちゃん」「みっちゃん」など、知られた名店が。ほか飲食企業系の店舗も広島食材や料理をコンセプトにするなど、らしい組み立てになっているのがいい。どちらのフロアも新幹線待ちの旅行者のみならず、市街へ出ていた旅行者もここで用が済みそうなほどの充実度である。

面白かったのが最奥のダイニングテラスにある「OKOSTA」。オタフクがやっているお好み焼体験スタジオで、レクチャーを受けながら自分で焼くのが人気を呼んで、グループやパーティやインバウンドがよく利用しているという。定番の広島お好み焼き体験は1500円で、トッピング1品と使った帽子エプロンつき。ソースBarがあるのもさすが、オタフクプロデュースだ。

ローカルミートでスタミナごはん…広島・庄原 『道の駅たかの』の、比婆牛

2019年03月22日 | ◆ローカルミートでスタミナごはん
日本の和牛のルーツは、中国地方の山間部にあるとされる。江戸末期から品種改良を重ねて優良な系統「蔓牛」を生み出し、それを繁殖元として地域の銘柄牛が確立されていった。こうした所以から、広島の中山間部は世羅牛、神石牛などの銘柄牛か多く、中にはこの蔓牛に端を発する、由緒ある銘柄も存在する。総称して「広島和牛」とのブランドも制定されており、カキやアナゴといった瀬戸内の魚介が席巻する中、畜産県としてもかなりのクオリティを有しているようだ。

中でも庄原市が推している「比婆牛」は、起源をたどれば日本最古の蔓牛のひとつ「岩倉蔓」にたどりつく。この系統と繁殖牛の「あづま蔓」との交配で生み出されたのが、比婆牛である。松江道の「道の駅たかの」では、地場産の農産品とともに比婆牛肉が扱われており、ステーキ用のサーロインから焼肉・しゃぶしゃぶ用に肩肉、バラ肉など部位は様々。希少なため日によって扱われる部位が異なるとあり、脂肪が少なめでサシがほんのり入った見た目が、実に食欲をそそる。

併設のカフェレストラン「そらら」では、特産の農産品を用いたランチと並び、比婆牛丼が目を引く。庄原の米と比婆牛を使うのが決まりで、あぶりやローストビーフやステーキなどに仕立てられて店ごとの個性を出している。10店舗で供しているうち、こちらは高野ダイコンなど地場の野菜と組み合わせた「いざなみ丼」「いざなぎ丼」が売りだが、あいにく売り切れにて残念。隣接の「たかのキッチン」にて、比婆牛カレーでその実力を味わうことにした。

ルウの中に具材が溶け込んだ、家庭のカレータイプだが、牛肉はしっかり存在感を示している。比婆牛の特徴通り赤身の味が強く、スパイシーなルウにも負けていない。脂もほんのりながら甘さがしっかりしており、ビーフカレーとしてのボリューム感がバッチリである。庄原地場産の野菜は天ぷらを追加して補填、100円で好きなのを選べ、ジャガイモにニンジンはほっこり土の香り、菜の花はほんのりした苦味が春を感じさせる。

帰路の道中のデザートに高野リンゴのアップルパイも買い込んで、地産品を満喫したランチにて庄原の視察は終了。では、いざ広島へと参りましょうか。

道の駅たかの@庄原

2019年03月22日 | 旅で出会った食メモ

松江道の各インターには必ずと言っていいほど道の駅があり、「道の駅たかの」もそのひとつ。庄原市の北端、島根県境の高野町にあり、庄原産の農産品を手ごろな価格で販売しており、買い出しドライブの客も多い道の駅である。建物に隣接して目に入る巨大な倉庫は「ゆきむろ」で、冬季に建屋の半分ほどのスペースに雪を詰めておき、お酒やリンゴなど農産品を保管する冷蔵庫として使うという、エコな取り組みをしている。

売り場はとにかく、県内一の生産量とされる野菜が豊富で、高野ダイコン、トマト、シイタケなどのほかほうれん草に菜の花など、季節にあった品のオンパレード。高野町は標高550メートルほど、青森や信州に近い冷涼な気候のため産品も似ており、高野リンゴはシードルにも加工されている。農産加工品はほか塩蔵ワラビなどの山菜、おばあちゃんつけものなど、手作り感が味はもちろん、安全安心につながるようだ。

農産品の中でも、地元産の米も品質が高いことで知られる。高野米は水の良さ、昼夜の寒暖差、冷涼な空気といった環境で栽培された、販売所でも人気の品。さらに堆肥に竹粉を使ったブランド米「さとやまのゆめ」は、大阪府民のいっちゃんうまい米コンテストで1位となった、こちらも評判が高い品だ。生産量が少なく販売先も限られており、見かけたらラッキーとも。

ではお待ちかねの昼食、くだんの銘柄牛でいってみましょう。


庄原てくてくさんぽ4

2019年03月22日 | てくてくさんぽ・取材紀行
国営備北丘陵のゾーンの一つ・ひばの里エリアは、中国地方山間部の農村集落を再現したエリアである。茅葺の「上の農家」「下の農家」の家屋の前に田んぼが広がり、脇には用水が流れ水車も見られるなど、ほかの公園エリアとは異なった懐かしい風景が広がっている。ここは里山体験ゾーンでもあり、備北地方の屋敷を模した「比婆さとやま屋敷」では、昔の遊具で遊んだり里山の暮らしを体験でき、都会からの里山留学に活用されているという。

エリアの奥寄りには工房が並び、木工の工房ほか興味深いのが古代たたら工房。かつてのたたらを復元してあり、鉱石から溶かして出し、日本刀の材料であるケラ出しまでが体験できる。隣接して人力で足で踏み送風する「ふいご」や、玉鋼が含まれたケラが展示され、パネルで当時の製鉄法の解説も。職人は出雲から招聘するそうで、体験は5月に1回あたり2組程度、地元の方が手伝いでつきっきりで泊まりがけの大仕事なのだとか。

まだまだ広く見どころ多彩な備北丘陵公園、改めて腰を据えて訪れたいところ。ではお昼ご飯、行ってみましょう。